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2011年10月

2011年10月31日 (月)

異郷の灯火

新潟放送 報道制作局 ラジオ制作担当 高坂 元己

原発事故で福島県南相馬市を追いやられた酪農家 黒木正三さんは、福島県内の友人宅に1ヶ月滞在した後の4月半ば、飼い犬のモモを連れて新潟市の避難所にやって来ました。

ふるさとに戻れる見通しが全くたたない中、異郷の地で働く黒木さんは、どんな気持ちで毎日を送っているのだろうか?それを知りたくて取材を始めました。

そこで…見えてきたものは、冗談を交えながら黒木さんを励ます職場の仲間やスポーツ仲間の存在。そして黒木さんの酪農への想いでした。

番組の性格からは少し離れるかも知れませんが、黙々と前向きに生きるひとりの人間を描きたかった。それが制作意図です。

2011年10月24日 (月)

100年の歴史 ~動く電車博物館

西日本放送 営業局ラジオセンター 湯浅 直子

今年開業100周年を迎えた琴平電気鉄道。通称ことでん。

この”ことでん”は昔から関東、関西、九州など全国各地から電車を譲り受けているという事で、鉄道ファンの間で注目されている四国・香川の私鉄です。

通常車両の耐用年数は35年ほどだそうですが、香川にやってきた車両たちは丁寧に修理・点検され、新たな人生を送っています。

その中には大正生まれの80歳を超える車両もあるんです。
”ことでん”でたくさんの車両と向き合ってきた鉄道マン山下良吉さんや、”ことでん”を見に来た鉄道ファンの方の声には愛が感じられます。

電車の音と皆さんのお話振りで、穏やかな讃岐の様子を感じながら、少し旅した気分を味わっていただければ幸いです。

2011年10月17日 (月)

お値段なんと1本100万円 伝統の南部箒に込められた想い

IBC岩手放送 ラジオ放送部 宮崎 格

岩手県九戸村、県北に位置するこの村では、農閑期に日用品をつくり生活していました。

この日用品の中から南部箒をつくる職人が生まれました。ホウキに使われるほうき草からほうき作りまですべて自分達で行う南部箒は、高いものだと1本100万円になるという。

ホコリやゴミが驚くほどよくとれるという南部箒、その秘密はこの地域でしかとれないほうき草にあった。

日本全国のデパートで催事を行っているので見かけた人は是非手にとってその性能をお試し下さい。

2011年10月10日 (月)

幸せな春を願って…会津の縁起物「初音笛」

ラジオ福島 編成局放送部  山地 美紗子

会津の民芸品「初音笛(はつねぶえ)。」

竹と糸だけの素朴で小さな笛が出す、鶯そっくりの音色に驚きました。どうしたらきれいな音が出るのだろう。そのようなことから取材は始まりました。

鶯の音色に、春を待ちわびる人々の思いがつまっています。
この笛を元旦に吹き鳴らすことで、福を招くとされ、以前は笛を吹いて売り歩く方がいたといいます。

ところが近年は、初音笛を見かけることがほとんどなくなってしまいました。現在の作り手はただ一人。

82歳の山田さんの工房で作る姿、思いを取材しました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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