めざせ 港の花形
福井放送 ラジオセンター 谷戸 礼子
鉛色の空、吹き付ける冷たい北風、荒れる海。日本海に面する福井県越前町は厳しい季節を迎えている。しかし、越前ガニ漁が解禁になると町は一気に活気付き、越前ガニ一色につつまれる。
越前町は福井県一のカニの水揚げ量を誇る港町である。この港町に生まれ育った一人の青年が、今、カニの競り人を目指し修行をしている。
清水高幸君、22歳。「魚が大好きで、魚に携わる仕事に就きたい。」と地元の漁業共同組合に就職を決めた。
先輩の手伝いをしながら仕事を続けているうちに、「この世界に入ったら一番の花形はやっぱり競り人」と強く思うようになり、成人式が終わったその日に競り人を目指す決心をした。
今はまだ、競りの準備に事務処理、配達、競り人の横で価格を記録する帳面つけなどに追われ、市場で競り人としての声を出すことはありませんが、夢に向かって一つ一つ力を付けていこうとしています。
越前ガニのシーズンを迎え活気づく福井県越前町に、カニの競り人を目指す地元の若者を追った。