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2004年7月

2004年7月26日 (月)

名水洗い場憩いの清水(しょうず)

北日本放送 報道制作局 アナウンス部 佐藤 栄治

富山県内には環境省が認定した名水百選が4箇所あります。
そのうちの一つ県東部を流れる黒部川が作り出した扇状地に湧き出る湧水群は昔から人々の生活に根ざした水です。

その中で、今も人々が毎日集う黒部市の海沿いの町、生地(いくじ)町内に18ヶ所ある清水(地元の人はしょうずと呼ぶ)の一つで、共同洗い場にもなっている清水庵を訪ねました。

ここはその昔、奥の細道の松尾芭蕉がこんこんと湧き出る清水を見て清水庵と命名したと言い伝えがあるほど、古くから地元の人々に大切に守られ親しまれた清水です。

最近では全自動洗濯機が普及しているので、「ひょっとしたらもう共同洗い場で洗濯をする人はいないのではないか。」と思い、早速、清水の近所の人に連絡をとってみると、「今でも毎日沢山の人が来ているよ」という返事が帰ってきたので、取材に伺うことにしました。

すると現地では午前中、ひっきりなしに人々がこの清水にやってくるのです。通りがかりの人が、一口水を飲みにくる。お茶用の水を汲みに来る。洗濯の仕上げをしにやってくる。

ペットボトルに入れた麦茶を冷やしに来る。様々な人が集まります。そして、みんな決まって長話し、井戸端ならぬ清水端会議がにぎやかに進められる、町の中のオアシスなのです。

番組ではその臨場感をたっぷりとお伝えします。

2004年7月19日 (月)

米子の下町探訪

山陰放送 放送制作部 岡空 陽介

「鳥取県米子市」と聞いてどんな街を思い浮かべるでしょうか?
一般的には「商都」「山陰の大阪」とも呼ばれた商業の街と紹介されることが多い「米子」。

中心市街地は車が行き交い、百貨店などが立ち並ぶごく普通の地方都市風景ですが、そこからちょっと外れたところに江戸末期~明治時代の風情を残す町並みがあることを、ご存知でしょうか?

今回は、そんな米子の下町の味のある音や声を散りばめ、その町の雰囲気がじんわりと感じられるようなものになるようにという思いで制作しました。

地元の人でも実はあまり知らない米子の味を少しでも感じられたでしょうか?

2004年7月12日 (月)

姫路・灘のけんか祭り

ラジオ関西 報道制作部 田守 正和

姫路はなんといっても「祭り」。年に一度しか開かれない地区の秋祭りにすべてのエネルギーを注ぎ込む。

小さいころから自分の生まれ育った地区の祭りに参加しながら郷土愛を育み、立派な大人になって行く。

大人も子供も自分の屋台(おみこし)を一番と信じて、「ヨーイヤサー」の掛け声のもと、一つになって屋台をかつぎ練り歩く。姫路の人には「祭り」こそがすべてなのだ。

うわさでは、ある飲食店の店長が、店のバイトの少年から「祭りに出たいのでバイトを休ませて欲しい」と申し出られ、
「祭りなんかで…」と断ったところ、翌日、父兄や町内の有力者たちが一斉に店に押しかけ「祭りなのに、なんで休ませないんだ?!」と、
店長に詰め寄り、驚いた店長はあわてて少年に休むように言ったという…。

これほどまでに愛されている秋祭りが日本全国どこにあるだろうか?これほどまでに郷土を愛している人たちがいるだろうか?
それらがこの一言にこめられている。
 
「ヨーイヤサー」

2004年7月 5日 (月)

ブナの森にひびけ

新潟放送 ラジオ編成制作部 西山 一樹

新潟県の南部にある中魚沼郡川西町は魚沼産コシヒカリの産地として知られている。

山あいの棚田やカヤぶきの家々など古の自然風景が残っているが、かって町全体で繁っていたブナ林は寺の裏山に残るだけとなった。

40年に渡ってブナ林を見守ってきた、お寺の奥さんと、林の保護を目的に6月に開かれた「千年の森コンサート」を取材。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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