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2002年11月

2002年11月25日 (月)

大道芸人に出会える街

文化放送 報道部 植松 敬子

今、東京の街では週末ともなると多くの大道芸人たちが姿を見せ、人々を楽しませています。
「大道芸人を大都市の魅力」にしようと東京とは今年8月、優秀な大道芸人にライセンスを与え、公園や地下鉄の駅などの公共スペースを彼らの舞台として提供する「ヘブンアーチスト制度」を導入、大規模なオーデションを行って154組にライセンスを与えたのです。 

これまで公共の場所で芸をするには、その都度、警察やジ自治体に許可をもらわなければなりませんでしたが、通行の邪魔になるとか、周辺に迷惑がかかるなどの理由で、その許可はなかなか下りませんでした。

このため大道芸人たちは肩身の狭い思いをしながら、誰かに注意されるまでの間、芸を披露していたのです。
でもヘブンアーチスト制度によって状況は一変しました。ライセンスを取得した大道芸人たちは指定された都内20ヶ所のスペースで、堂々とパフォーマンスが出来るようになったのです。

ぶらっと公園を散歩していて、また何気なく地下鉄の駅を歩いていて、思いがけず楽しい芸を見られるってとっても良いものだなぁと感じました。そんな“ふと歩いていると大道芸人と遭遇する”東京の街の雰囲気が伝わればと思っています。

2002年11月18日 (月)

コンテナみかん

熊本放送 ラジオ編成制作部 高野 泰宏

番組内で使用したコントの風景、実はRKKの公開録音に出演したときのものです。
地方の祭りは夕方から夜にかけて開催されることが多いため、田中さんは、みかんの収穫を終えて作業着のまま、軽トラに乗って会場入りすることがあるそうです。

そのときに会場入り口で出演者と思われないで、止められることがよくあるそうです。

2002年11月11日 (月)

広がれ けん玉の響き

中国放送 ラジオ局ラジオ制作部 延藤 靖

けん玉は、誰もが一度は試したことがある遊びです。でも、その由来はあまり広く知られていません。実は、いまのけん玉の形は広島県にルーツがあるのです。
大正時代廿日市市という町でいまのけん玉が生まれました。 

そのせいか、広島市は昔からけん玉が盛んです。特に熱心な指導者が多く、その一人、広島市に住む今田弘武さん(56歳、日本けん玉協会認定八段)は、みんなからけん玉名人と呼ばれています。仕事づとめのかたわら、休みの日には学校や公民館を訪れ、子供たちにけん玉の楽しさを教えています。

教えた子供の中には、去年と今年の全国大会でV2を果たした小学生もいるほどです。「けん玉は失敗の連続。だからこそ、できるようになった時の喜びを味わってもらいたい」それが今田さんの強い思いです。
広島では、けん玉の試合や大会も盛んです。10月20日に開かれた「廿日市市けん玉道選手大会」には、県の内外から70人が参加しました。

もともとけん玉は、オランダから伝わったとも、中国からとも言われていますが、いまより少し細くロウソクたてのような形でした。大正7年、広島県呉市に住んでいた江草濱次という人物がいまの形を考案し、昔から木工業の盛んな廿日市で製造されるようになりました。

父親の代からけん玉づくりを受け継ぐ西村保宣さん(65歳)は、昭和40年代には、毎日1000個近くを作っていたそうです。
今田さんたちの」熱意が実り、今では体育の授業として小学生や大学でもけん玉が教えらています。いまのけん玉が誕生して、すでに80年余り…。

広島の街には、今日もその響きがこだましています。
《制作意図》
けん玉発祥の地である広島県には、その長い歩みがあり、また、けん玉を人間形成に生かそうと熱心に取り組む人々がいます。単なるこどもの遊び、おもちゃというイメージを越えて、その音色が響いていることを伝えられたらと思っています。
《こぼれ話し》
けん玉大会の取材には、別の会場(10月13日)にも出かけましたが、これは不発に終わりました。会場が屋外だったので、けん玉が響かず、ほとんど音が拾えなかったのです。けん玉の録音は、やはり室内に限ります(笑)。

2002年11月 4日 (月)

サイギサイギにのって津軽に春がきた

青森放送 ラジオ報道制作部 藤田 春央

津軽地方には、旧暦8月1日の前の日、岩木山の中腹にあゆ岩木山神社に集団で参拝する行事があります。
実りの秋を迎え、五穀豊穣、家内安全を祈願する民間信仰の行事で“お山参詣”と呼ばれています。

この“お山参詣”には、「サイギサイギドッコイサイギ…」という唱え言葉と、鉦、笛、太鼓による登山囃子がつきもの。津軽各地から人々が、「サイギサイギ…」と唱えながら、ヒバをテープ状に削ったものをたれ下げた御弊をおしたてて岩木山に向かって行進する様子は、とても風情があります。

また貴重な民俗行事の音の記録の対象でもあります。そこで、番組では、この“お山参詣”に同行取材し、その“風物”を録音構成いたしました。 

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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