« 国道沿いの遊園地はどこへ | メイン | よみがえった銅の風鈴 »

2002年8月 5日 (月)

三徳川そのせせらぎに耳すまし…かじかの輪広がらん

山陰放送 ラジオ業務局ラジオ制作部 田中 亜矢

鳥取県中部にある三朝町は三方を山々に囲まれた小さな盆地。
その町なかを東西に貫く美しく澄んだ三徳川にはとてもきれいな声で鳴くカジカガエル(アオガエル科)が生息しています。しかし、カジカの名前は知っていてもその鳴き声を知っている人は少ないようです。

今回の番組では、その“カジカガエル”を介して広がる交流、人の輪に焦点を当て構成しました。
中心となるのは、三朝町内で老舗旅館を営み、また、「三朝温泉かじか蛙保存研究会」の代表世話人である御舩道子さん。彼女は平成4年から三朝の夏の風物詩として「カジカガエルを聞く夕べ」を開いており、その会をきっかけに観光客や地元の方たちがカジカを題材にした俳句を作るようになりました。

環境問題を大きく掲げる活動ではなく、ちょっとした人の交流から、清流にしか棲息しない「カジカガエル」の存在を愛しむ輪が広がることを御舩さんたちは期待しているのかもしれません。

自然の音に耳をすましてみると、そこには忘れかけていた何かがきっとあるはずです。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

ブログ powered by TypePad