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2002年7月

2002年7月29日 (月)

国道沿いの遊園地はどこへ

AM神戸 報道制作部 池田 奈月

全国的にも類を見ない「国道沿いの遊園地」が姿を消すことになったと聞いた時、真っ先に考えたのが動物たちの行く末と、そこに親しんできた人々の気持ちでした。私自身も数えきれないほど宝塚ファミリーランドに足を運んだ一人です。 

取材のために改めてその遊園地に足を運んでみると、国道と塀一枚隔てただけの所にライオンや象、珍しいホワイトタイガーなどが存在することを不思議にさえ感じました。在るのが当たり前で意識したことが無かったのに…。

「国道沿いの遊園地」は、開園から90年以上の長い時を積み重ねることで、私たちの心に息づいていたのです。今回は、「動物たちの鳴き声や訪れた人々の声そのものが風物詩である」というスタンスで番組を作りました。

番組の最後に第3者による客観的な解説を加えることも考えましたが、それはせず訪れた人の声を再度挿入することとしたのは、「国道沿いの遊園地」に集ってきた人の心・気持ちも消えていく風物詩の1つと捉えたからです。

最後に語ってくれた婦人の涙声がその象徴でもありました。
風物詩を守って行くのが人間なら、自らの都合で消えいくものにしてしまうのも人間です。「国道沿いの遊園地」はそれぞれの人の心の中に移転する」と番組を締めくくりましたが、それは、単に全てをキレイごとで収めるという意味ではありません。

集った人々の笑顔や涙の蓄積の上に今回生まれたやるせなさや、動物たちを翻弄する私たち人間の責任について考えて欲しいと、一石を投じる気持ちも込めたつもりです。

2002年7月22日 (月)

おしゃぎりの町

新潟放送 ラジオ局制作部 増山 由美子

370年の歴史を持つ「村上大祭」は村上市民の誇り。
人々は祭りを楽しみに1年間働くと言います。
子供たちは生まれるとすぐに祭り用のハッピを着せられ物心がつくと、当たり前のように祭りに参加して行くようになります。そして、地域の大人たち皆が祭りを通して、人との和やふるさとの大切さを子供たちに伝えていきます。

村上大祭によせる人々の想いと地域が子供たちを育む暖かさを音にしたいと番組を制作しました。

2002年7月15日 (月)

山原(ヤンバル)のカエルとともに

大学進学のため沖縄にきた、小原ゆうじさんは、沖縄のカエルに魅せられて15年も観察しつづけています。

沖縄の人でも知らないカエルがいっぱいいて小原さんはインターネットなどを通じてかわいいカエルたちを紹介しています。

ホームページの名は「オキナワカエル商会」。
体力のいる取材でしたが楽しかったです。

2002年7月 8日 (月)

石和町 笛吹川の徒歩鵜

山梨放送 編成局ラジオ制作部 青柳 隆大

今回 私は、石和町を流れる笛吹川の徒歩鵜を取材しました。
徒歩鵜とは文字どおり、歩く鵜ということで長良川の鵜飼とは異なり人鵜一体となって果敢に川に入って鮎を獲るというダイナミックで全国的にも珍しい漁法です。

そしてここ笛吹川の徒歩鵜は、しばしば鵜匠が激流と格闘しなければならないということもあり、そのメンバーは驚くほど若者中心に行われているのです。平均年齢22才が貴重な伝統行事を必死に頑張って継承している姿をポイントに捉えてみました。

その若い鵜匠の息吹が鵜の鳴き声とともに音の中に感じ取れてもらえたらと思います。

2002年7月 1日 (月)

ロバ君のチャグチャグ馬っこ

IBC岩手放送 報道制作局制作部 武田 美樹

手作り絵本展で最優秀作品に選ばれ、絵本として出版された「ロバ君のチャグチャグ馬っこ」が県競馬組合の馬事文化賞を今年受賞した。

作者の都倉さんは3人の娘のお母さん。長女が幼いとき、高価な絵本をすぐにかじったり、いたずらをしてボロボロにしてしまうのがもったいないという理由で絵本作りを始めたと話す。
  
身近な人やペットが主人公になるので、子供たちもより興味を持ってお話を聞くし、今では少四の長女は活字中毒といっていいほどの本好きである。

番組ではチャグチャグ馬っこを身近に感じる気持ちをこの本を通して一人でも多くの子供が持つことで、伝統行事への理解と関心が高まるのではないかと思い制作した。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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