2023年9月22日 (金)

夏・学校の蛇口から

2023年8月14日~2023年8月20日放送 
静岡放送 ラジオ局オーディオコンテンツセンター 柳澤 亜弓

【番組概要】
お茶どころ・静岡県。その静岡県の中でも茶葉の栽培面積・出荷額2位を誇る島田市の一部小中学校では夏限定で蛇口から緑茶が出ます。15年以上続く島田市の取り組みで、島田市のこどもたちにとって学校の蛇口から出るのは「緑茶」。「全部の学校の蛇口から緑茶が出ると思っていた〜!」と話す子が何人もいました。夏、こどもたちがどのように学校で地元の緑茶を味わうのか取材しました。

【制作意図】
静岡県ではフラリと入った飲食店で出してくれるのは水ではなく美味しい緑茶、というのはよくあることですし、学校の給食でも茶葉から淹れたきれいな緑色のお茶が出ます。静岡県民にとって美味しい緑茶というのは、ありがたいことに小さい頃から当たり前のように飲めるごくごく身近な存在です。そんな静岡県内でもあまり知られていないのが、島田市の一部学校の蛇口から夏限定で冷たい緑茶が出るということ。水泳の授業の後、暑い部活の練習の合間に、島田市のこどもたちが飲むのは地元の茶葉で淹れた冷たい緑茶。夏ならではの風景とともに、こどもたちが蛇口から緑茶を注ぐ静岡ならではの夏の音を楽しんでいただけたらと思います。

【制作後記】
「学校の蛇口からでるお茶の味はどう?」と聞くと、こどもたちは「すごくおいしい〜!」「冷たい〜!」「甘い〜!」といろいろな表現でその味や美味しさを表現してくれました。キャッキャ笑いながら・・・!休み時間、部活の練習の合間、学校の蛇口から注いだ緑茶を飲んでは
とにかくよく笑い夏を楽しんでいました。お茶1杯でこんなに仲間と笑いあえるってなんて素敵!とこどもたちをまぶしく感じました。小学校・中学校合わせて9年間、地元の緑茶とともに過ごし、地元のお茶を美味しい!と言うのは変わらないけれど笑う声の響きは幼い声から大人びた声に変化していきます。こどもたちの笑い声にも耳を傾けてみてください。




受け継ぐ心~出会いの虫送り~

2023年8月7日~2023年8月13日放送 
北陸放送 ラジオ開発局 中川留美

【番組概要】
多種多様な農薬がなかった時代、農作物を害虫の被害から守るために行われてきた伝統行事に「虫送り」があります。虫送りは稲の害虫退治だけでなく、集落内のケガレや悪霊を追い払うという心意的な意味も持つとも言われています。こうした虫送りは、全国各地でも見られますが、多くの場合、集落ごとに分かれ、それぞれの区域で別々に行われます。しかし、石川県七尾市中島町小牧地区では、お隣の地区と合流して行っていて、「出会いの虫送り」と呼ばれています。先人から受け継いできた「虫送り」を次の世代へ繋げていきたい思いはあるものの、集落の高齢化、過疎化のため、虫送りの担い手不足の問題も抱えています。虫送りを続けることを難しく、負担に感じていましたが、20年前から「虫送りサポーター」という取り組みを行い、集落の外の人々の力を借りることで虫送りを続ける思いを取材しました。

【制作意図】
昔から残されてきたものを大切に受け継ぎ残していきたいという思いはあるものの、続けていくには、人々の協力がなくては続けることが難しいということがあります。さらに集落の行事となると、集落以外の人が行事に参加するということに抵抗があるのではないか考えてしまいますが、石川県七尾市中島町小牧地区では、20年間、「虫送りサポーター」という取り組みを行っています。「虫送り」の様子から見えてくる伝統行事を受け継ぐ人々の気持ち、支え合う姿を伝えたいと思いました。

【制作後記】
「やっぱり、虫送りが好きなんですよ。」取材中、虫送りサポーターのお世話役が言った言葉が、とても印象的でした。「好き」という思いが、伝統行事を続ける原動力になっている。生まれ育った場所が好きで、祭りが好きで、そういう思いをもった人たちが繋がっている。伝統行事を守る大変さの中にも、それを越えるような受け継いでいくための原動力を感じました。

もう一つのくも合戦

2023年7月31日~2023年8月6日放送 
南日本放送 音声メディア部 後藤 剛

【番組概要】
400年以上続く「姶良市加治木町くも合戦大会」。その名の通り、クモ同士を戦わせる伝統行事。今では国の「選択無形民俗文化財」に登録されている他、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」にも選ばれている。新型コロナウイルスの影響で今年は4年ぶりの開催となった。そして、本大会の翌日に行われているのが、加治木小学校で開校当時から続いている「もう一つのくも合戦」。子供たちが司会や行事なども含め、すべての運営を行っている。番組ではクモ採取から同行し、子供たちも熱中する「もう一つのくも合戦」の模様をお送りする。

【制作意図】
4年ぶりの開催となった今年の「姶良市加治木町くも合戦大会」。会場には県内外から100名を越すファイターが集まり、熱戦が繰り広げられた。しかし、今後行事継続に向けての課題は山積みだ。最近では温暖化問題に加え、農薬、土地の開発など、さまざまな要因が重なりコガネグモの数が激減。また、行事を運営する後継者不足も深刻化し、存続の危機に直面している。伝統行事を継承するためのカギとなるのが、地元の子供たちが行う「もう一つのくも合戦」。「将来、子供たちに担ってもらいたい」という想いで毎年行われており、行事を通じて自然や生態系の構造、環境問題、地元の歴史、そして命の大切さも学んでいる。子供たちの行事に対する取り組み、今後継承していくためには何が必要なのか、伝統行事の在り方を考える。

【制作後記】
クモの採取会に参加し、「Zスパーダーズ」の一員として「もう一つのくも合戦」で優勝した川窪まりんさん。大会直後はクモとの別れに寂しさを感じていたが、改めて話を聞くと、「本大会にも出場したい」と力強く宣言してくれた。本大会でベテランの方にクモ選びのコツについて質問すると、「頭が大きくて、脚の長いクモが強い」と語る方もいた。
今年優勝したのは川端勝夫さん(65)。挑戦を続けて約20年。優勝したクモは小さめであまり期待はしていなかったが、「当日はなぜか元気が良く、勝負強さを発揮してくれた」と話した。「くも合戦」の奥深さを感じる大会だった。

2023年7月19日 (水)

変わりゆく街で変わらぬ味を ~渋谷・老舗喫茶の味~

2023年7月24日~2023年7月30日放送 
文化放送 制作部 神谷友里杏

【番組概要】
東京都渋谷区渋谷の歴史ある商店街「百軒店」にある名曲喫茶ライオン。近年目まぐるしい勢いで再開発が進み、その姿を変えていく渋谷の街ですが、その中でも100年近くの歴史を持ち、変わらず営業を続けてきた老舗喫茶から聞こえる”音”に迫りました。レコードから流れるクラシックの美しい音はもちろん、静けさの中で思いを込めて作られるコーヒーの音や店員による曲説明のアナウンスの音にフィーチャー。現在お店を切り盛りする山寺さんにもインタビューを行い、お店の歴史や、今後への想いなども語っていただきました。

【制作意図】
東京で生まれ育った私からすると”渋谷”という街は、いつでもカルチャーの中心かつ先端でありました。そんな常にうごめきを見せるこの街で、昔ながらの老舗喫茶があると知り、いつまでも変わらない独自のスタンスを貫くこのお店の美しさや儚さを取り上げたい、その中でも”音”に注目したいと強く思ったことから、今回のテーマでの制作を決めました。時代は変われど、このお店の中で聞こえてくる「こんな音」や「あんな音」は変わらず訪れた客を優しく迎え入れていた、そんな魅力を引き出せるように制作いたしました。

【制作後記】
お店に足を一歩踏み入れた瞬間、別世界に迷い込んだかのような空間が広がっており衝撃を受けました。スマホの中で聞いたことのある有名クラシックも、名曲喫茶ライオンの中で聴くとまるで別物のように柔らかく立体的に感じました。お店にたどり着くまでに聞こえてきた雑多で機械的な音に比べるとなおさらそれを感じました。どんどん変わっていくこの世界で、変わらぬ音や想いを貫く大変さや素晴らしさを改めて感じた機会でした。

 

幻の魚、エツを訪ねて

2023年7月17日~2023年7月23日放送 
RKB毎日放送 オーディオコンテンツセンター 梅崎大樹

【番組概要】
毎年5月上旬から7月の中旬まで期間限定で解禁となる「エツ漁」。エツは日本国内では有明海にのみ生息し、漁の期間も限定的、限られた漁業者しか漁を行うことができず、「幻の魚」とも呼ばれています。エツとはどんな魚なのか、どのように漁が行われているのか、福岡県大川市の漁師さんの漁に同行しました。

【制作意図】
国内では有明海にのみ生息、限られた漁の期間、許諾を得た行業者のみが漁を行えること、言い伝えられる弘法大師の伝説など、「幻の魚」と呼ばれるエツに、ロマン、神秘性を感じ漁の様子を音に残したいと思い取材しました。

【制作後記】
エツ漁を50年以上行っている漁師さんに2度、漁に同行させていただいたのですが、獲れたエツは両日とも10匹ほど。必ずしもそのくらい獲れる訳ではなく、1度の漁で100匹以上獲れる日もあれば、ゼロの日もあるということです。神出鬼没に現れる様、姿の美しさに「幻の魚」と言われる所以を感じました。



うけたもう!羽黒山伏 ティム

2023年7月10日~2023年7月16日放送 
山形放送 アナウンス部 門田和弘

【番組概要】
1400年以上も前から「修験の山」として崇拝を集めている出羽三山(羽黒山・湯殿山・月山)。江戸時代以降は「西の伊勢参り・東の奥参り」と言われる程の参詣スポットで、その力を求めて山伏が集い、今でも厳しい修行を積んでいます。中でも羽黒山は、羽黒修験道の中枢として、古来から山伏修行の厳格なスタイルを守り続けてきました。しかし近年は女人禁制も解かれ、さらに外国人山伏も受け入れ始めています。ニュージーランド出身のバンティングティモシーさん(ティム)もその1人です。羽黒山伏の精神文化に魅了され、荒行の末、2017年に山伏となりました。現在、ティムはSNSで世界に向けて、日本の山伏文化を発信しています。その結果、修験道に興味をもち、山伏になる資格を得るための入門儀礼(秋の峰入り)に参加する外国人が増えています。羽黒山伏最高位の星野文紘松聖は、羽黒修験の言葉「うけたもう(受け賜る)」が全てであり、今や垣根を取り払う時代にある。閉鎖的な山伏の世界から、開放的な山伏の世界への転換期なのだと・・・まさにグローバル修験道の勃興といえます。                  


【制作意図】
①昨年のコンクール・総評において、放送作家の石井彰氏から「外国人の録音風物誌を聴いてみたい。新しい日本文化との融合が気になる」といったコメントを頂きました。それからリサーチを続け、今回の「外国人山伏」を題材に取り上げる事になりました。日本古来からの閉ざされた文化である「修験道」、その中に入り込む「外国人山伏」= なぜ? その疑問を突き止めてみたくなったのです。                                    ②「録音風物誌」らしい音を求めて、今回、特に狙った音は「石を突く金剛杖と、鈴の音」。本殿まで1.7km続く石段は、江戸時代に作られたもの。その時代時代の参詣者が様々な思いを込めて踏みしめた2446段の石の1つ1つを、地と人を繋ぐと言われている「金剛杖」で「カツ―ンカツ―ン」突く快音と、地霊を鎮めるといわれる「鈴の音」が合わさり、催眠効果を誘う心地よい音を録音する事が出来ました。その他にも法螺貝、川での禊の唱え、静寂な山中の雨の音など、非日常の音が羽黒の山にはたくさんありました。

【制作後記】
山伏修行の一部を体験しました。(本来は体験するものではないと思うんですが・・・) 羽黒山伏最高位の星野文鉱松聖から「体で感じてこそ、いい番組が作れる!」との励ましの言葉を頂き、生涯初のふんどし姿に!6月上旬とはいえ、月山からの雪解け水は水温7℃。全身が震え、冷たさが痛さに変わり、星野氏の見守るプレッシャー?の中でとにかく耐えに耐えて、ティムが般若心経を唱える横で、私はうめき声を上げる事しか出来ませんでした。しかし不思議と川から上がった後は清々しい気持ちになりました。今回は構想段階から山伏の事を深く学び、取材でも山伏から直接話を聞く事ができ、とにかく「山伏」は深い世界です。山伏の説明だけで時間が過ぎてしまうので、言葉を選び、出来るだけ分かりやすいシンプルな構成を心掛けたつもりです。取材の最後に突然、星野さんとティムが一緒に法螺貝を吹き始めました。2つの(2人の)法螺貝のコラボは、ティムが受け入れられた証拠。嬉しくて涙が出そうになりました。

情熱を熱波に乗せて

2023年7月3日~2023年7月9日放送 
熊本放送 ラジオ制作部 吉田 勇輝

【番組概要】
熊本市中央区にある温泉施設「湯らっくす」は、7年前の熊本地震被災後の大規模改修を経て、今では全国から多くの入浴客(サウナー)が訪れる県内有数の名所になりました。人気の秘訣は、サウナ室で正午から深夜1時まで1日14回も実施される「アウフグース」です。アウフグースとは、熱波師と称される施設スタッフが入浴客にタオルを使って熱風を送るサービスで、湯らっくすには専属の熱波師が30人ほど所属しています。今回の主人公は、湯らっくすの支配人も務める熱波師・井上キャプテン。熱波師歴はわずか2年ですが、全国の温泉施設からアウフグースのゲスト出演で招待されるほどの人気者です。そんな井上キャプテンのアウフグースを常連客は、「エンターテインメント」と評します。サウナーを虜にする井上キャプテンの熱い想いを紹介します。

【制作意図】
「湯らっくす」は4年前、サウナをテーマにした全国ネットのテレビドラマの舞台になりました。熊本地震と新型コロナという大きな2つの壁を乗り越えたのは、熱波師をはじめとする施設スタッフの情熱です。個人的に幼少期から通っていた身近な温泉施設がここまで全国の人々から愛されるようになった理由を生音で伝えたい。そして、男性熱波師の力強く、しなやかなパフォーマンスは、サウナを知らない方はもちろん、サウナ愛好家の女性にとっても未知の世界。カメラが入ることができない風景があると思い制作しました。

【制作後記】
取材にあたっては、入浴客がいる通常営業時の収録に協力いただき、100度を超えるサウナ室で録音機材が故障しないか心配しながら、まさに大汗をかいて収録を行いました。約30人の全裸男性による掛け声や拍手は圧巻で、アウフグースを体験したことがないリスナーにとっては新鮮に感じてもらえると思います。アウフグース終了後、熱波師と入浴客は談笑する様子を見て、強い信頼関係で結ばれていることを実感しました。サウナというと、「リラックス効果」のイメージが強いですが、湯らっくすにはリラックスの手前にアツアツのエンタメ空間が広がっています。まずは耳で体感してください。

情熱と愛情乗せて 北海道・美唄の絶品アスパラガス

2023年6月26日~2023年7月2日放送 
北海道放送 オーディオビジネス局編成制作部 安達可奈

【番組概要】
北海道美唄市で半世紀近くアスパラガスを栽培している「うちやま農園」。3代目の内山裕史さんは、かつては全国のアスパラガスを取り寄せて食べ比べ、「食べると品種や収穫日が分かった」といいます。そんな内山さんが作るアスパラガスは、甘みだけではない”アスパラ本来の味”が特徴です。内山さんの収穫へのこだわり、そして情熱を、ラジオからお届けします。

【制作意図】
北海道の味覚として代表的なアスパラガスですが、収穫風景・特に収穫の音に耳を傾けることは中々無いのではないでしょうか。朝8時から行われる収穫の雰囲気や、アスパラガスに対する内山さんの思いを届けられたらと思い、制作しました。

【制作後記】
meli meloの佐藤大典さんには調理音の収録にもご協力いただき、試食もさせていただきました。穂先はアスパラの濃い旨味が口いっぱいに広がり、下は水分が溢れ出す…!うちやま農園のアスパラガスの美味しさ、そして佐藤さんによる”素材を最大限生かす調理”に感動した時間でした。
また、うちやま農園の皆さんに「好きなアスパラの食べ方」を聞いてみたところ、天ぷら、味噌汁、餃子の皮に包んで揚げる…など様々なレシピを教えていただきました。ちなみに内山さんの一番好きな食べ方は「塩ゆで」。食べだしたら止まらないんだよねと話す内山さんの笑顔が印象的でした。

津軽の畑にただよう香り~モツで繋がる人と人~

2023年6月19日~2023年6月25日放送 
青森放送 ラジオ制作部 斉藤 暢

【番組概要】
バーベキューと言えばキャンプ場や庭で行うイメージですが、青森県津軽地方の農家のバーベキュー会場は畑!そして、お肉もカルビやロースではなくモツ(ホルモン)がメインとなっています。農作業が終わると仲間同士で集まり、網でモツを焼きつつ最近あった事や作業の進み具合の話に。津軽の農家にとって、モツ焼きはただのバーベキューではないようです。

【制作意図】
農業は進歩し続けているので、モツをつつきながらその方法は賛成だ反対だと議論が交わされる事もあるそうです。農作業のやり方が変わっていったとしても、変わらない事もあります。お話を伺ったリンゴ農家の会津さんの「オンラインが発達しても、顔を突き合わせて話す場は無くならない。豚肉が食べられる内はモツ焼きの場も無くならない」という言葉で、変わる事と変わらない事、それぞれの大事な部分を考えさせられました。

【制作後記】
取材を終えた帰りの車内は、炭火焼きのいい香りで充満していました。今回は板柳町に限定してしまいましたが、津軽地方には美味しいホルモンを扱っているお店がたくさんあります。「他県では生ホルモンが手に入りづらいので送ってくれと頼まれた」というお客さんもよく来るそうなので、近隣にご友人がいらっしゃる方はいかがでしょうか。

2023年6月13日 (火)

弓浜絣

2023年6月12日~2023年6月18日放送 
山陰放送 制作局制作部 桑本充悦

【番組概要】
鳥取県西部を流れる日野川(ひのがわ)。その流れを途中から受け継ぐ米川(よねがわ)は、もともと砂地で、十分な水がなく、農家の人たちを苦しめてきた弓ヶ浜半島のために、江戸時代中期、60年の歳月をかけて作られました。米川が出来るまでは、さつまいもが中心であった作物も、お米に、綿、そして、今では鳥取県を代表する特産品、白ねぎの一大産地となりました。そうした中、特産の綿を使って生まれた「弓浜絣(ゆみはまがすり)」を紹介します。

【制作意図】
昭和レトロな電気を使った「くくり機」や、足で踏んで動かす「足踏み織機」など、生業として成り立たせるために、すべてを手仕事ではなく、かといって近代的な機械を使うでもなく、素朴な作業を、そして、その音を残しておけたらと制作しました。

【制作後記】
今回の取材を通じて、弓浜絣そのものもそうですが、日野川をたどり、取水口から境水道まで米川をたどり、普段当たり前に流れていると思っていたものを、歴史も含めて再確認、再認識することが出来ました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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