遠州織物と紡ぐふるさとのぬくもり
2025年1月6日~2025年1月12日
静岡放送 ラジオ局オーディオコンテンツセンター 寺田愛
【番組概要】
静岡県の西部・浜松市を中心とした遠州地方は、綿織物の日本三大産地として知られています。豊かな水と温暖な気候のおかげで、古くから綿花の産地として栄えていた遠州地方。江戸時代には綿織物の製造が始まり、その後明治時代に豊田佐吉氏(トヨタグループ創業者)によって小幅力織機が発明され、生産量は飛躍的に増加しました。
遠州地方で織られたものはすべて遠州織物と呼ばれています。
地域に根ざした産業の一つとなっていた遠州織物ですが、時代の変化などにより現在は厳しい状況に置かれています。
そんな中、地域の誇りとしての「遠州織物」を未来につないでいこうと活動している桂川さんに出会いました。今回は、桂川さんのベイビーボックスの活動を中心に、地域に残る伝統技術と職人の思いを取材し番組にまとめました。
【制作意図】
赤ちゃんグッズをまとめたベイビーボックスを制作している桂川さん。グッズ一つ一つに「遠州織物」の技術が使われています。それぞれの得意分野を持った職人さんたちとコミュニケーションをとりながら、物事を進めていく姿が印象に残りました。ご自身の子育て経験も踏まえて誕生した「ベイビーボックス」。桂川さんの、素晴らしい伝統技術を地域で育つこどもたちへ繋いでいきたいという願いを番組を通して伝えたいと思い制作しました。
【制作後記】
この取材をするまでは、「遠州織物」について、名前を聞いたことがあるくらいで漠然とした知識しか持っていませんでした。どんな布で、どこがどんな風に素晴らしいのか…桂川さんをはじめ、取材したみなさんがいきいきと語ってくださり、「遠州織物」の魅力をより理解できました。まだまだ奥が深い「遠州織物」。この技術が地域の方たちの誇りとして、途切れることなく未来へ繋がっていくよう願っています。
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