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2024年12月24日 (火)

点と点が繋がって

2024年11月18日~11月24日
RKB毎日放送 オーディオコンテンツセンター 樋口かおり

【番組概要】
点字が考案されて来年で200周年。街中に点字が溢れている中、今回は点字ボランティアにスポットを当てた。昨今人員不足の影響もあり、点字の翻訳作業を1人1人ばらばらで行う図書館も増える中、福岡市立図書館は、数十年に渡って、毎週グループで集まって点訳の作業を行っていることを知り、取材を決めた。サブタイトルにもあるように点字本を作るボランティア同士の繋がり、その本を利用する人への繋がり・そしてそれが街から全国の図書館に広がっていくそのコミュニティの存在の中心が点字であることから、すべてが繋がっていく“点”を意識して制作を行った。

【制作意図】
昨年私が目を怪我した時に、視力がほぼ無く、街中の音を頼りに日常生活を送った経験がある。いざ自分が見えない状況に置かれた時に、音声ガイドや点字などいくつかの読み取る選択肢が与えられていることのありがたさを再認識した。
一方で音声案内は他の音と混ざって聞き取りにくく不便だったこともあり、自分のペースで自分の感覚で空間・物事を認知できる点字の素晴らしさに改めて気付かされた。
点字が考案されておよそ200年という背景もあり、点字の継承に携わっている地元の点字図書館とボランティアたちにスポットを当てたいと考えた。

【制作後記】
今回取材を行うために、予め図書館と電話やメールで頻繁にやり取りをしていたものの、担当者と直接会ったのは、取材当日が初めてだった。その時、視覚障害があるということを知った。改めて自分の視野の狭さに気付かされると共に、障害の有無にかかわらず、日頃から自分自身が人に寄り添うコミュニケーションが取れているのか省みる機会になった。
またボランティアというと多種多様で、1回きりというものもある中、毎週1回誰かのために尽力し続けている点訳ボランティアの生き方に尊敬の念を抱いた。
地方の図書館という事もあり、ボランティアは数名で小さな活動と言われるとそれまでだが、この活動が数十年続いてきて、確かに誰かの支えになってきたという事実に胸を打たれた。これからも規模の大きさに関わらず、熱い想いを持つ人に取材したいし、私もそんな人になりたい。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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