曲げわっぱの吐息
2024年6月10日~6月16日
秋田放送 編成局ラジオ放送部 工藤有成
【番組概要】
秋田県 大館市に江戸時代から伝わる「曲げわっぱ」諸説ありますが、きこりが弁当箱として木材を曲げて作ったことがはじまりとされ、現在も職人の手作業によってひとつひとつ丁寧に作られています。仲澤恵梨さんは曲げわっぱ作りに携わり、今年で22年目。自宅の車庫を改装して構えた工房にはある特徴があります。それは「お客さんからの様々なオーダーメイドに応える」というもの。これまで培った技術と経験、知識を活かした、オーダーメイドでの製品づくりに込められた思いをお送りします。
【制作意図】
中澤恵梨さんの工房では、曲げわっぱの技術を用いて、弁当箱はもちろんイヤリングやせいろなど、多岐にわたるオーダーメイドに応えています。「伝統工芸品と現代様式の架け橋になれるように」
伝統の技術を守りつつも、現代文化の象徴でもあるSNSとの共存も意識し、新たな形を創造する仲澤恵梨さんのオーダーメイドに込められた想いを伝えたいと思い制作しました。
【制作後記】
存在は知っていたものの、恥ずかしながらなかなか手に取ることの無かった「曲げわっぱ」。今回の取材にあたり、初めて実物を購入しました。実際に使ってみると、時間が経ってもご飯はふっくら。曲げわっぱから、ふわっと香る木の香りが食事を豊かにしてくれます。こんなに素敵な伝統工芸品が身近にあったのに、どうして今まで触れてこなかったのだろう…!と後悔するほどでした。取材日の都合もあり「木を曲げる音」をはじめとした、製品づくりや工房の臨場感を感じる音の取材が十分に出来ず、反省しています。オーダーメイドにかける仲澤恵梨さんの想いとともに、
「曲げわっぱ」について興味をもつ、きっかけのひとつとなれれば幸いです。
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