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2024年2月27日 (火)

津軽の雪とずぐり回し

2024年2月26日~2024年3月3日放送 
青森放送 ラジオ制作部 田村啓美

【番組概要】
青森県の津軽地方では雪が積もると、子どもたちが「ずぐり回し」をして遊びます。「ずぐり」とは野菜のカブの形に似た大きめのコマ。雪の上でもよく回るように足の部分が太くなっているのが特徴で、雪上で回転する時間を競い合います。黒石市の「津軽こけし館」などでこけしを製作している工人たちが、津軽こけしと同じ手法で今もずぐりを作っています。冬になると子どもたちはずぐり回し大会にむけて、自分のずぐりに色付けをし、練習に励みます。回し方をおしえているのが地元で生まれ育った相馬大輔さん。長時間ずぐりを回すのに重要なのはコマが接する雪の「バン」作りだと言います。子どもたちが練習を始めると、レジェンドと呼ばれる祖父たちの世代も集まってきました・・・。

【制作意図】
今は民芸品としても人気が高い「ずぐり」ですが、本来は雪の上で回して楽しむ身近な遊び道具でした。しかし近年は津軽でも屋内でゲーム機に夢中になる子どもたちが大多数です。そんな中、黒石市周辺では、学校でずぐり回し大会が行われたり、ずぐり回しのイベントが開かれるなど、故郷の遊びの伝承がすすめられています。地元の職人が作る伝統工芸品をいまの子どもたちに遊び道具として広め、次の世代へ受けついで行きたい・・・そんな地域の人たちの思いを伝えようと考え、この番組を制作しました。

【制作後記】
黒石市は藩政時代の面影が残る古い街です。そのためか、シルバー世代の話す言葉は昔のままの津軽弁。いろいろインタビューをしましたが、全国のリスナーには理解できない難易度だったため、今回は残念ながら割愛となりました。また、上手な人のズグリ回しは動きが止まっているように見え、それを「寝た」状態というそうですが、まったく音もしないので録音には思わぬ苦戦をしました。
今年は青森県も記録的な暖冬小雪で心配しましたが、黒石市では予定通り2月に全日本ずぐり回し選手権大会が行われ、レジェンドたちは5分近い記録を出しています。ちなみに優勝タイムは70代男性の4分44秒です。


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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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