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2023年5月22日 (月)

原発事故から12年 それでもこの地で 牛と共に生きる

2023年4月17日~2023年4月23日放送 
ラジオ福島 編成局放送部 佐藤成美

【番組概要】
福島県楢葉町の山間にある蛭田牧場。12年前の原発事故により避難を余儀なくされた町で、唯一営農を再開しました。牧場のオーナー・蛭田博章さんは、避難指示が出され、先が見えず苦しい思いをした時期もありましたが、諦めず地元での営農再開を実現させました。一度は一頭もいなくなった牛舎には、現在、140頭が飼育できるようになりました。蛭田さんの1日は朝5時から始まり、エサ作りから搾乳、掃除など多岐に渡ります。休む暇もなく忙しい日々が続きますが、蛭田さんは、「このように働けるのも営農再開出来たから。逆に楽しい!」と笑顔で話します。そして、最近では、力強い助っ人も現れました。困難を乗り越え、地元・楢葉町で酪農を続ける、蛭田さんの情熱をお届けします。


【制作意図】
原発事故後の営農再開は、前例がなく大変困難なことでした。先が見えない中、“地元で営農再開させる”と強い意思を貫き通した蛭田さんを、皆さんに知ってほしいという思いから取材・制作しました。また、酪農の現場は、重労働、担い手不足に加え、最近では、飼料などの原材料費が高騰するなど問題が山積しています。蛭田さんも休みなく働いていますが、それ以上に、生き物を扱う責任ある酪農の仕事にやりがいを感じています。その輝いている姿を見て、酪農の魅力を多くの方に伝えたいと思い、制作に取り組みました。

【制作後記】
今回の取材を通して、牛への愛着がとても強くなりました。収録の時に牛とかなり接近したのですが、人生の中でこれほどまでも牛と近づいたのは、初めてでした。乳牛(ホルスタイン)はとても大人しく人懐っこい性格で、収録中もつぶらな瞳でこちらを見つめてきました。蛭田さんが笑顔で話す、「手塩にかけて育ててきた娘たちなので、大切にします!」という気持ちが、少しだけ分かった気がしました。

 

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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