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2023年3月 9日 (木)

旗やのぼりで町づくり~今も受け継がれる染物の魅力~

2023年3月6日~2023年3月12日放送 
和歌山放送 報道制作局報道制作部 黒川綾香

【番組概要】
和歌山県の真ん中に位置する御坊市。この御坊市には毎年10月4日・5日に行われる「御坊祭」という、地元の人に愛されている大きな祭りがある。「御坊祭」はもちろん、その他日高郡内で行われているお祭りの装束や旗を一手に担っている染物屋の存在を知った。「そめみち染物旗店」。その店の三代目・染道祥博さん。祖父、父の背中を追ってこの世界に飛び込んだ染道さん。最初からこの仕事をやりたい訳ではなかった染道さんがどうしてお店を継ぐ気になったのか?そこにはモノづくりに対する情熱が隠されていた。地元の人からの信頼も厚いこのお店。お客さんの声も交えながら、伝統を守りながらも新しいことに挑戦する染道さんを追った。

【制作意図】
染物屋ってどんなことをしているんだろう?堅いイメージというだけでなく、そもそもどんな作業をしているのか皆目見当もつかない。そんな仕事の裏側を知りたくて、門を叩いた。地元の人であれば誰もが知っているお店。祭りの装束だけではなく、のぼり旗や店の暖簾など、生活に密着した作品もたくさんある。その1つ1つに時間と手間をかけながら、手作業で創り上げていく。何気なく見ている身近なものが、作り手によって大切に生み出されていること、そして、その作品が町にイロドリを添えていることを皆さんにも知ってほしい。

【制作後記】
今回は祭り用の旗を作成しているところを見せてもらったが、1つ1つの作業どれも気が抜けないことがよくわかった。色を付けたり、乾かしたり、洗ったり、いろいろな作業があるが、天候にも大きく左右されるのだという。「梅雨が大敵」と話してくれた染道さん。乾燥した時期であれば1日もあれば乾くものが、梅雨時期には2週間・3週間経っても乾かないこともあるそうだ。10月のお祭りに向けて忙しい時期に遅々として作業が進まないことも・・・。私なら「どうしよう!!」とパニックになってしまいそうなところだが、さすが染道さん。「焦っても仕方ない。焦ってやっても良いものはできないから、ただただ待つのみ」と話してくれた。素晴らしい作品の裏側にはいろいろな苦労があるもの。この番組を制作することで改めてそのことに気付くことができた。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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