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2021年12月24日 (金)

木をかえて森をかえる

2021年12月13日~2021年12月19日放送 
東海ラジオ 報道制作局 第一制作部 山本俊純

【番組概要】
岐阜県恵那市で林業を営む「安藤林業」 安藤雅人社長。
安藤氏は本業の傍ら、自社にほど近い森林の伐採と植林の活動に取り組んでいます。
戦後、個人所有の森林の多くに、杉や檜の針葉樹が植えられました。それはもちろん、木材を売り収益を出すためですが、木材価格は下落、奥山の木々は採算が合わずに放置される結果となっています。針葉樹林は、広葉樹林と違い落葉しません。さらに、適切な間伐をしなければ土砂崩れの原因にもなります。奥山の針葉樹林の放置が山以外にも影響を及ぼす現状もあります。安藤さんは、その解決のために赤字覚悟の植林活動を続けている。安藤さんの活動に賛同する地元企業も出てきていますが、安藤さんの言う「100年先の森作り」は、まだまだ始まったばかり。今回は、その安藤さんの思いを 東海ラジオパーソナリティ小島一宏氏のインタビューとナレーションでお送りします。

【制作意図】
安藤社長の活動を取材するために初めて山を案内された際、印象に残った「森の足音」。麓から見れば、針葉樹も広葉樹も豊かな緑ですが、その山の性質は全く違うものです。安藤社長の熱い思いを聞くに連れ、森林保全が決して山のためだけでないことが強く胸に刺さる。これは、戦後の林業行政の問題にも切り込むことになります。この番組が、日本全国が抱える森林を取り巻く、環境・防災・行政・後継者問題などの課題を考える切っ掛けとなればと思います。

【制作後記】
今回は、印象的な「森の足音」と、安藤さんの声を中心に構成しました。安藤さんの話を聞けば聞くほどに、恵那市に限らず全国の森林が抱える課題が浮かび上がります。今回の番組に盛り込めなかった安藤さんの取り組みもまだまだあります。それも全て「100年先の森作り」のため。私自身も、安藤さんの熱意に胸を打たれました。今後も、継続取材を行っていきます。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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