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2017年5月22日 (月)

ウミネコ集う蕪の島

2017年5月15日~2017年5月21日放送 
青森放送 ラジオ局ラジオ制作部 齊藤暢


【番組概要】
青森県八戸(はちのへ)市から太平洋に突き出した蕪島にはウミネコが集まります。ウミネコとは、猫のような声で鳴く海鳥の一種です。魚のいる場所に集まるため、港町である八戸市では神の使いとしてシンボルになっています。ウミネコは蕪島に2月頃から飛来し始め、4月下旬から産卵、この番組が放送される頃にはヒナが孵ります。蕪島の頂上には蕪嶋神社がありましたが、平成27年に火災に遭い、社殿は全焼してしまいました。それでもウミネコが帰ってこなくなることはありませんでした。ウミネコがいる間は建て直しの工事は中断していて、ウミネコが飛び去ったお盆頃から再開します。蕪島でのウミネコの子育てには、人間の気遣いが欠かせません。人間とウミネコがお互い助け合って生きています。

【制作意図】
蕪島は東日本大震災の津波と平静27年の火災、2つの試練に直面しました。それでも、ウミネコと蕪嶋神社という八戸市のシンボルを絶やさないため、多くの人たちの支援を受けながら立ち向かっています。この2つのシンボルについて、既に知っている人には改めて見つめ直してもらい、知らない人にはどのような存在なのかを知ってもらいたいと思いました。

【制作後記】
4月中旬、蕪嶋神社のお祭りの時に取材に向かいました。地元の人たちにとって最初の春祭りということもあり、出店やブラスバンド演奏、神楽などで賑わっていました。海沿いなので一年中風が強い場所ですが、この日は特に強く、よろめく人や帽子が飛ばされてしまう人がいました。驚いたのが、ウミネコがとても人に慣れている事です。鳥に近づくと普通は飛び去ると思いますが、蕪島のウミネコはスッと横に数歩動いてかわします。まるで人混みをあるく人間のような動きで、とても愛くるしかったです。これも地元の人たちがウミネコへの気遣いを忘れないからだと思います。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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