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2016年10月28日 (金)

芭蕉紙~300年の時を超えて

2016年10月17日~2015年10月23日放送
琉球放送 ラジオ局編成制作部 宮國宏美

【番組概要】
沖縄本島北部 今帰仁村謝名にある染織工房バナナネシア。芭蕉布と芭蕉紙を作る福島康宏さん。自然豊かな今帰仁村で、静かにゆっくりと芭蕉紙と向き合っています。芭蕉紙は1717年、琉球王国時代に誕生しますが、1879年琉球処分とともに衰退。幻の紙となりますが、人間国宝 阿部栄四郎の弟子勝公彦の手により復活。そして、来年2017年、誕生から300年を迎えます。芭蕉布を作る工程でいらなくなった部位を使用する芭蕉紙。糸芭蕉100%にこだわり続ける福島さんの芭蕉紙は、力強さにあふれています。誕生から300年、芭蕉紙は、静かにゆっくりと受け継がれています。

【制作意図】
来年、2017年に誕生から300年を迎える芭蕉紙。亜熱帯の自然の中で、糸芭蕉を使う芭蕉紙は沖縄独自の神。材料も製法も、芭蕉紙ならではのめずらしい紙です。その中に、沖縄を垣間見ることが出来る気がします。島々の記憶、風、太陽、青空。分厚く力強い芭蕉紙の中にある繊細なもの。芭蕉紙を手に取った時、それを感じてもらえる内容にしたいと思いました。

【制作後記】
芭蕉紙の材料の糸芭蕉。取材前、恥ずかしながらいつも見ているはずの芭蕉と糸芭蕉を見分けることができませんでした。染織工房バナナネシアでは、福島さんの漉いた芭蕉紙に、妻の律子さんが紅型で絵を挿しています。芭蕉紙と紅型から生まれるあたたかな美しさ。改めて琉球文化の奥深さを感じ、芭蕉紙が今後途絶えることがないようにと、強く思った取材でした。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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