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2016年3月16日 (水)

茅葺の家がはえるまち

2016年3月21日~2016年3月27日放送
ラジオ関西 報道制作部 西口正史

【番組概要】
神戸といえば港町のイメージが強いですが、六甲山をまたいだ北区西区には、900を超える茅葺住宅が残っていて、茅葺の里という顔もあります。肥料や飼料にするために茅(ススキや葦)を刈り、屋根にも葺いて、20年後には土に返す。この営みは、全国各地で1000年2000年と途切れることなく続けられてきた悠久のサイクルといえます。農家を取り巻く環境が変わって茅の確保が難しくなる中、サイクルを途切れさせまいとニュータウンの真ん中でのススキ刈りを続けてきた茅葺職人・塩澤実さん(43)の取り組みを紹介します。

【制作意図】
「茅葺の家は建てるものではなく、生えてくるもの」---塩澤さんが茅葺屋根から学んだ教えです。当然、生えてくるには地中に根っこがあるはず。では、その「茅葺の家の根」を神戸はもちろん日本各地で、太く、広くはるために何が必要なのか。「茅葺の家がはえる(生える・映える・栄える)まち」の地下に広がる、豊かでおもしろい「根っこ」に思いをめぐらせるきっかけになればと思います。

【制作後記】
「神戸に茅葺?!しかも団地で茅刈り??」。神戸の人が持ってもおかしくない、大きな??を抱えながら、取材(というか茅刈り作業)を始めました。茅場の場所は、ニュータウンを通る幹線道路沿いの斜面。車だとすぐにすぎてしまう遊休地。そこに身をかがめて茅を刈り始めると、まったく違う風景があり、万葉の歌に歌われた日本古来の生態系にも触れることができました。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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