生まれ変わるくだものの木
2014年4月7日~2014年4月13日放送
山形放送 報道制作局 制作部 芹川紗希子
【番組概要】
山形県は一年を通して様々な果物が獲れる果樹王国。蔵王山麓の上山市にその果物の木々で器を作る職人がいます。建具職人の鈴木正芳さんです。建築様式の変化の中で建具の需要が無くなりつつある中、鈴木さんはある人との出会いがきっかけとなり、周囲の山々に目を向けます。役目を終えて捨てられる果物の木に着目したのです。番組では、様々な果物の木がもつ木肌の色の違いなど木の特性を見事に活かした器が出来るまでを果樹園に吹く風や初春の残雪の音、工房の工作音、鈴木さんの温かみのあるインタビューを通してお届けします。
【制作意図】
初めて工房を訪れた時、果物の器の美しさと温かさに息をのみました。長年、山形の四季折々の果物を食しながら、果物の実と同じように果物の木にも色があるということに出会った発見と、鈴木さんの自然の恵みを余す所なく存分に活かすというシンプルでありながら豊かな想いをお伝えしたいと思い、制作しました。
【制作後記】
果樹の間伐は、葉が落ちてから新芽が出るまでの間、概ね雪解けが進む3月に行われます。器作りの材料となる木を集める大切な時期に取材に伺いました。「面白い木が手に入ったんだよ」と、電動のこぎりで木を割り、新たに手にした木の肌の色を目にした時の鈴木さんの笑顔はとても印象的でした。
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