別府名物!流しのはっちゃんぶんちゃん
2014年3月31日~2014年4月6日放送
大分放送 ラジオ局 ラジオ制作部 富田 浩史
【番組概要】
大分県別府市の温泉街に、今では珍しい“流し”のコンビがいます。「アコーディオンのぶんちゃん」こと日浦文明さん(82歳)と、「ギターのはっちゃん」こと二宮誠さん(62歳)。2人は高校の先輩と後輩で、ぶんちゃんはこの道50年以上になるベテラン流し。はっちゃんは、先代のはっちゃんが亡くなった6年前に2代目を襲名しました。レパートリーはなんと「1万曲」!(…ただし昭和歌謡専門) お客さんのリクエストに即座に応える姿は圧巻です。別府の夜を盛り上げようと、はっちゃんぶんちゃんは今夜も湯けむりに包まれたネオン街に繰り出します。
【制作意図】
ぶんちゃんが流しを始めた1960年頃は流しの最盛期で、毎晩スナックや宴会から引っ張りだこ。しかし、その後のカラオケの出現や観光客の減少などで仕事は激減。別府市内に20数人いた同業者は次々と廃業に追い込まれてしまいました。そのような苦境の中でも「流しの灯を絶やすまい」と奮闘する2人の貴重な歌声を記録したいと思い取材しました。ごきげんな顔で熱唱するはっちゃんぶんちゃんの表情、またお客さんの満面の笑顔を想像してお聴きください。
【制作後記】
別府では知らない人がいないほど有名な「はっちゃんぶんちゃん」。2人の歌声が聞こえると、ほろ酔い気分の通行人から「はっちゃ~ん!」「ぶんちゃ~ん!」と声援が飛ぶほどの人気ぶりです。今ではぶんちゃんが高齢になり、かつ冬場は痛風が疼くとの理由でかつてほどその姿を見ることは出来ませんが、20歳年下のはっちゃんが、ぶんちゃんの背中を懸命に押しながら息がぴったりの演奏を披露しています。いつまでも別府の夜の温泉街にはっちゃんぶんちゃんの歌声が響きわたることを願うばかりです。
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