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2013年7月22日 (月)

願いを編み込んで~北条鹿島・玉理寒戸の大しめ縄

2013年7月22日~7月28日放送
南海放送 ラジオ局ラジオ業務部 吉尾亜耶

【番組概要】
松山市北条では、毎年5月3,4日に「北条鹿島まつり」が開催されています。かつて北条の地を治めていた伊予の豪族、河野水軍ゆかりの伝統行事を中心に行われる春まつりです。最終日4日には五穀豊穣や海上安全を願って、鹿島沖に浮かぶ夫婦岩「玉理(ぎょくり)」と「寒戸(かんど)」の大しめ縄の張り替えが行われます。今年はその大しめ縄に1400枚もの「願い文」が編み込まれました。北条のおじいちゃん達が協力してつくり上げるしめ縄から、昔ながらの音や長年の技、北条の町の雰囲気を、しめ縄づくりに初めて参加した大学生の様子を交えて伝えます。

【制作意図】
松山市北条は、祭りのときはとても熱くて、でも普段は穏やかで優しい人が多い町です。この2、3年、まちづくりに力を入れている北条には取材で足を運ぶ機会が多く、この町の空気感を音で伝えられないかと思っていました。大しめ縄づくりは、地域の人と触れ合いながらの作業が多く、昔ながらの音や声がたくさんあります。伝統行事であると同時に、多くの人の”願い事”が編み込まれたたくさんの人の思いも一緒につくり上げる、大しめ縄を通して、北条のおじいちゃん達の優しいやわらかな雰囲気と男らしさが一緒に伝えられるのではと思い、制作しました。

【制作後記】
自分も取材しながら参加しましたが、作業に慣れない私達若者にも優しく、時に叱咤しながら家族のように一緒に作業しました。初めて参加した大学生からポロリとこぼれた言葉は、おじいちゃん達と一緒にいて感じたものが、自然と出てきたのだと思います。それが嬉しかったです。「願い文」は次の年のしめ縄づくりまで常時受付けていて、郵送も可能だそうなので、来年は一緒に編み込んで欲しいという方は、北条地区まちづくり協議会(〒799-2430松山市北条辻6番地)に送ることができます。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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