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2012年10月22日 (月)

つながる誇り~鞍馬の火祭りへの思い~

2012年10月22日~10月28日放送
京都放送 ラジオ制作 永田和美


 毎年10月22日、鞍馬の地は燃え上がる炎に包まれます。
日本三大奇祭の一つで由岐神社の例祭で1000年以上続く神事です。

午後6時、神事触れとともに、いっせいにエジやかがり火が入り、「サイレイヤ、サイリョウ」と囃しながら松明が街道を練り歩きます。この神事を守り伝えてきたのが鞍馬の住民です。そしてこの祭りの準備は1年を通して行われます。祭礼を迎えるために1ヶ月多く働いて、祭礼の準備に当てることから、”鞍馬の一年は13ヶ月”といわれるほど鞍馬の住民にとって火祭りに対する思い入れは格別です。そんな彼らの火祭りへの思いを中心に取材しました。

1000年を超えても、この火祭りに対する住民の思いは変わっていませんでした。形式的に受け継がれているのではなく、神事を信じとして意義も受け継がれていて、皆、使命感を持ち、祭りに向けて準備が進められていました。これだけ時間をかけてもたった1日で燃え尽きしてしまうことに対しての思いを聞いてみると、みんなが口を揃えていうのが、だからこそいい、神様に捧げるから、いい祭りだという事。そして笑って、この火祭りで火の粉が降ってくることはもちろんあるが、そのやけどすら誇りと仰っていた言葉が印象に残っています。

どうしても当日の迫力だけがクローズアップされがちな鞍馬の火祭り。しかしそこにかける住民の思い、そして誇りを少しでも感じていただけたら幸いです。

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