京の伝統工芸~銀が奏でる音色 ものづくりへの思い~
京都放送 ラジオ制作部 永田 和美
京の伝統工芸の一つ、金属工芸。江戸時代からこの技術を伝承する竹影堂を取材しました。
金属といっても様々な種類があります。金や銅は素材そのものの価値が重要視される、手作業の付加価値が認められにくいなどという理由から竹影堂では主に銀を使用されています。
この銀を加工する過程で様々な音が生み出され、一定のリズムを刻んでいきます。この音が熟練された技の証。音を聞くだけで商品のよしあしがわかるんだそうです。
そんな音が響きわたる竹影堂の工房の表では若手職人の活動の場にと立ち上げられたかざりや鐐があります。
お店では太陽がギラギラ照りつける夏でも、雪が舞う冬でも、必ず実演販売をされています。物を作っている姿を見せて、その商品の物語を感じてほしいとの想いからされている販売方法です。
機械化が進む中でもあえて手作りにこだわる、最初に立ち返る。
忘れかけていた”ものづくり日本”がそこにあるように感じました。
そして、私たち買い手自身もその物語に耳を傾ける努力をしなくてはいけないのでしゃないでしょうか。