親子でつなぐ伝統話芸~活弁~
大分放送 ラジオ局ラジオ制作部 宮崎 真由美
大分県出身の活動写真弁士 麻生八咫さん(59)。
1998年に活弁界初の文部大臣賞を受賞した活弁界の第一人者です。
活弁とは、無声映画に独特の語りを入れる日本だけにある話芸。
まだ映画が活動写真といわれていた明治から昭和初期にかけて親しまれていましたが、時代と共に廃れ、現在、プロの活弁士はわずか10人ほどしかいません。
八咫さんは、活弁を新しい舞台芸としてよみがえらせたいという思いで、全国各地で活弁公演を行っています。
実は八咫さんには子八咫さんという弟子がいます。実の娘でもある子八咫さんは、父に憧れ弟子入り。10歳の時に弁士としてデビューしました。
留学経験のある子八咫さが今取り組んでいるのが英語活弁。日本の伝統話芸を、若い世代や海外の人にも興味を持ってもらいたいという夢を持ち、海外でも活弁を披露しています。
「活弁」という日本の伝統話芸の灯を消さないよう、さらには新しい文化としてより発展するようにと走り続ける麻生親子の姿を描きます。