城下町のちゃっこい豆腐屋
東北放送 ラジオ局制作部 伊香 由美子
デパート、オフィスビル、マンションなどが立ち並ぶ仙台の中心部で、なつかしい豆腐の行商が始まりました。
ラッパを鳴らして町を行くのは、130年の老舗、上村豆腐店の4代目社長、上村修治さん42歳。
地方都市の例にもれず仙台も、郊外に大型スーパー、ショッピングモールができ、中心部で商売をしていた店が姿を消しつつあります。
上村豆腐店のある仙台市中心部では、足が不自由になり買いものに行けない、仕事が忙しく遠くまで買い物に出かけられない、
といった声も聞こえています。
130年の商売を支えてくれたお客様への恩返しがしたい、
という思いから夕方からスタートする行商の様子に同行すると、
「ありがとうね」「よいお年を」など、物を売る人と買う人の言葉の
やりとりが温かかったのが印象的。
多くの車が行き、コンビニエンスストアが立ち並ぶ大通りから一歩入ると、ラッパの音が鳴って人が集まる、そんな風景が加わった仙台をまた好きになりました。