豊穣の海 富山湾からの贈り物~新港漁港の昼セリ~
北日本放送 放送本部報道制作局報道制作部 庄司 幸寛
富山県のほぼ中心に位置する旧新湊市。現在の射水市。
ここ射水市の新湊漁港では、富山湾の豊かな漁場から四季を通して、
多くの魚介類が水揚げされます。
なかでも9月1日に漁が解禁されるベニズワイガニは、秋から冬の主役です。
このズワイガニのセリは、午後1時にに始まります。
新湊漁港のセリは、午前5時半からと午後1時からの2回行われます。
新湊漁港は1日にセリが2回開かれる全国でも珍しい漁港です。
昼にセリができるのは、ベニズワイガニの魚場が漁港から近く、午前0時に漁に出た漁船が、その日の10時過ぎに戻ることができるからです。
そしてその日の昼にセリにかけられ、夕方には消費者の元に届くため、鮮度は抜群です。
また新港漁港では、漁場を地域の人々に理解してもらおうと、地元の小学校6年生の児童に、ベニズワイガニを1匹づつプレゼントする
「ベニズワイガニ給食」という取り組みを6年前から実施しています。
地元の子供達は、小学校6年生になるまで、ベニズワイガニ給食を楽しみにしているそうです。
水産資源という自然からの贈り物と共存する漁港で生きる漁師と、その地域で生活する人々との関わりを表現しました。