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2009年6月29日 (月)

私のシンデレラ

熊本放送  ラジオ編成制作部 中山 直

熊本県立菊池農業高校に「うし部」という、ユニークな部活動があります。
ことしの干支が「丑」であるため、牛つながりの話題をリサーチしているときに知りました。
毛刈りについても初めて見て、驚きでした。

「うし部」は学校が正式に認めた文化部系のサークルで、毎日の主な活動は牛を洗うこと、そして散歩(運動)させることです。

部員は16人、動物が好きという理由で入部してきた生徒たちですが、イヌやネコなどの小動物と違い、牛を扱うのはかなりの重労働です。
体重が200~400kgある牛は、引っ張ってもまったく動こうとしないことがあります。冬場に冷たい水を洗うのもたいへんな作業です。

こうした毎日の、地道な活動はすべて、共進会(牛の品評会)で入賞するためなのです。牛はからだを洗うことで皮下脂肪が落ち、
また散歩は運動を兼ねた牛の調教でもあります。

牛を育てるために、たくさんの愛情を注ぐ部員たちの優しさに触れた、番組取材でした。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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