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2009年6月 1日 (月)

手打ち かむろ針~釣り屋・最後の仕事

中国放送 RCCフロンティア 森下 朋之

広島市のとなり、安芸郡府中町に手打ちの釣り針「かむろ針」を作っている釣具店があります。

「かむろ針」は山口県、沖家室島に江戸時代から伝わる釣り針です。沖家室で生まれた刈山親雪(かりやまちかゆき)さんは85歳。釣り針を作る職人、地元の言い方で「釣り屋」としての道を歩みはじめて62年になります。

時とともに刈山さんと釣りをめぐる環境も大きく変わってきました。釣り屋がほとんどいなくなる中、今ではすべて手作業の釣り屋は刈山さんだけです。

そして、技術を伝える後継者のいない刈山さんも、かむろ針つくりをやめようとしています。最後の手打ちの釣り屋として、60余年を振り返っていただき、その熱い思いを、気概を、伝えたいと思いました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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