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2007年1月29日 (月)

先生の音に近づきたい~島田人形浄瑠璃三味線の音~

山口放送 ラジオ編制部 村田 俊子

山口県光市に伝わる県指定無形民俗文化財「島田人形浄瑠璃芝居」は、室町時代、島田の村に疫病が流行った際、病気の鎮静を願い、地域の神社に奉納されたのを起こりにしている。

竹本佳寿さん(75歳)は、語りと三味線の二役を受け持ち、保存会の中心的役割を果たしてきた。その竹本さんに、一昨年待望の後継者があらわれた。

光市に住む、門田早苗さん(53歳)だ。師匠の竹本さんは目が不自由なため、練習は、先生の音を聞きながらの採譜から始まった。

島田人形浄瑠璃芝居は、浄瑠璃の専門家によってではなく、そこに住む人々が、見よう見真似で習得し、継承してきた民俗芸能だ。

地域の芸能が、先生から弟子へ伝えられていくワンシーンを、音で伝えたいと思った。

二人の練習を間近で聞きながら、20年後、門田さんが竹本先生の年齢になるころ、門田さんはどのような浄瑠璃三味線弾きになっているのだろうと、愉しい想像を膨らませた。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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