火の用心 次の拍子木誰が打つ
熊本放送 ラジオ編成制作部 高野 泰宏
昭和30年から続く天草市御所浦町の子どもたちだけの火の用心の見回り。始まったのは子どもの火遊びで十八棟が全焼する火事が発生したからです。
当時、水事情も悪く、また平地が少なくなく、住宅が密集し、山林も隣接する地形だったために、大きな災害となり、島の人々には防災意識が芽生えました。
この見回りのおかげか2002年以降建物火災は発生していません。ところで現在見回りしている山下博山君は中学三年生。高校へ進学すると下宿するか船で通学するかということになり、事実上見回りは不可能となります。
周囲の大人は後継者について心配していますが、本人は「12月までに決めます」と楽観的です。意中の人はいるようでこの風習はまだ続きそうです。