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2006年10月30日 (月)

秋祭りを織り成す江戸情緒あふれる女性たち

文化放送 編成局 報道制作部 高尾 益博

文化放送は今夏、50年余り慣れ親しんだ四谷から新天地・浜松町へ移転した。浜松町は貿易センタービルを中心に広がるオフィス街、東京湾や羽田空港にもアクセスしやすい「交通の要衝」であるとともに、芝・増上寺や芝大神宮などの寺社が点在する街でもある。

そこで「新しいものと古いもの」「変わるものと変わらないもの」という視点から、秋祭りで賑わう芝大神宮を訪れた。

祭りといえば威勢の良い神輿担ぎの声、力強い和太鼓の音というように、「男性が担ぐもの、叩くもの」というイメージが強いが、この芝大神宮は180°違った。

昔から女性だけで担ぐ「婦人神輿」(かつては「芸者神輿」と呼ばれた)が存続し、また和太鼓の演者は女性が中心になりつつあり、「祭りを盛り上げるのは男性ではなく女性である」という一つの仮説に至る。

この仮説を証明するため、江戸神輿保存会「千成会」という和太鼓グループの練習会に出向き、40年のベテラン「親方」(男性)から技術と「想い」を受け継いでいる女性たちの様子を取材した。

この作品では、「新しいものと古いもの」が浜松町という街の中にあるのと同じように、浜松町という街で生活する人にとっても「変わるものと変わらないもの」があるということを、「婦人神輿」と「和太鼓」で活躍する女性というフィルターを通して浮き彫りさせることに主眼を置いた。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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