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2006年7月17日 (月)

北アルプスの夏

北日本放送 放送制作局制作部 佐藤 栄治

標高2450メートル、北アルプス立山は天候が変わりやすいので、取材計画がなかなか立ちませんでした。

しかも、ライチョウの鳴き声を収録するという目標を達成するのはほとんどギャンブルの世界。なぜなら天候に恵まれても、ライチョウに出会えるとは限らず、ライチョウを一目見たいと何度、立山を訪れてもその姿すら見ることが出来ない人が大勢いるのです。

 取材日はあまり天候が良くなく冷たい雨も時折落ちてきて、室堂ターミナル周辺の残雪も多く、この取材が成功するのか不安になりました。

しかし、「雷鳥の名の通り天候が悪くなる時こそライチョウは活動が活発になるはず!」と、言い伝えを信じて歩き始めてたったの15分。今回はラッキーでした。

なんとライチョウと出会えたのです。しかも大きな声で鳴いてくれるライチョウとそれを見守る人々の声。ここではみんなが自然の一部になっているのだと確信した瞬間でした。

おかげでナチュナルな音を収録することが出来たのだと思います。観光で訪れた人々は、自然保護の取り組みに積極的な立山で、大自然への理解と感動を素直に表現しておられました。

これはボランティアで解説をしているナチュラリストのみなさんの情熱があってのことだと改めて感じました。

今回の番組では、こうした素材を生かし。「聞くだけで涼しい高山地帯を散策しているような気分になれる番組」をコンセプトに制作しました。特別天然記念物ライチョウの珍しい鳴き声をぜひ聞いてみてください。

結構ユーモラスな声ですよ。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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