よみがえる根津ピアノのメロディー
山梨放送 ラジオ制作部 小林 かおり
山梨には60歳から80歳後半の方が「根津ピアノ」と呼んで親しんでいたピアノがあります。
これは、東武鉄道や富国生命などを興した甲州財閥、根津嘉一郎が昭和一桁の時代に山梨の全ての小学校に寄贈した200台のピアノのことで、文房具も満足に与えられなかった時代に学校にやってきたピアノは当時の子供たちにとって初めて触れるものであり、宝物でした。
寄贈から70余年が経ち、いまや現存するものもわずかとなった根津ピアノ。その一台が山梨市の公民館に残っています。
今回の「録音風物誌」では、そのピアノがよみがえるまで、そして根津ピアノに寄せる当時子供だった人々の思いをまとめました。