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2004年12月13日 (月)

冬めく高千穂・夜神楽の里

宮崎放送 ラジオ制作 島埜内 諭

国の重要無形民俗文化財にも指定されている高千穂の夜神楽。

天照大神(アマテラスオオミカミ)が天岩戸に隠れられた折に岩戸の前で天鈿女命(アメノウズメノミコト)が調子よく舞ったのが始まりと伝えられていて、古来より、高千穂地方に伝承されているのが、高千穂の夜神楽である。

毎年、冬11月から翌年2月にかけて各集落ごとに、夜を徹して、三十三番の夜神楽が舞われる。人々には、秋の実りに対する感謝と翌年の豊穣を祈願する。

それは、年に一度降臨される神々と里の人々が一体となる儀式。村人は、このとき、大いなる自然を感じ、神への感謝をささげるのである。
訪れた神楽宿は、高千穂町三田井地区の下川登公民館。九州各地をはじめ、県外からも多くの観衆が詰めかけ、神楽を見守った。

地区の人々は、ムラをあげて夜食を準備し、参加者を迎えた。
厳かな舞が続いている表舞台とは打って変わって、料理の準備など舞台裏は大あらわだ。

神事では参加者にカッポ酒や煮物などの料理がふるまわれ賑わいをみせた。高千穂の里は、地元の人々と遠来の客、そして神との交歓の場となるのである。

番組では、宮崎の代表的な冬の風物誌~高千穂夜神楽の魅力を季節感、生活観たっぷりに描く。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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