園長先生は97歳
長崎放送 ラジオ制作部 中川原 真紀
皓台寺幼稚園は、歴史あるお寺が立ち並ぶ長崎市寺町にあります。寺町の中で唯一修行僧がいる禅宗のお寺・皓台寺の境内にあり、今年で創立55周年。
その皓台寺幼稚園の園長、小笹サキさんが今回の取材対象です。戦後、夫と朝鮮半島から引き揚げてきて、幼稚園の開園と同時に就職。41歳のときでした。
当時幼稚園教諭の資格を持たなかった小笹さんは、休みを利用して大学の研修を受け単位を取得し、10年かけて一級免許をとりました。昭和38年に園長に就任。
少子化と長崎市中心部のドーナツ化現象で、創立当時120名以上いた園児は今では全部で41名。私立幼稚園の経営が厳しくなり他の園の閉鎖も続く中、大切な幼児期の教育を自分の命ある限り続けて行きたいという園長先生です。
97歳の園長先生は毎日幼稚園に出て、自らピアノを弾いたり子供たちと遊んだり…。園長先生の周りには、やしゃご ほども年の離れた園児たちの笑顔と歌声があふれています。