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2004年8月16日 (月)

山形鋳物~変わるもの 変わらないもの

山形放送 ラジオセンター 志田 陽子

900年の伝統を持つ山形鋳物。
全ての作業工程を工場でやるスタイルになってから30余年。工場の数は減ってきている。

「鋳心の工房」の増田さんは、山形市銅町に工房を持ち、主にデザイン・型作りを手がけ、後の工程は他の職人に任せる分業のスタイルをとっている。

「産地として鋳物に関わる人皆で生き残るためと、得意な分野に時間を使って、より良いものを作るため」という。風鈴、鍋、ポットと斬新なデザインの生活用品を次々と作り出す増田さん。

「伝統工芸とは、昔のものをそのまま作り続けるのではなく、その時代の人たちに多く使ってもらって新しい伝統になっていくもの」という。

その思いは、地元の町みこしへの協力、商店街の街灯製作などや、ヨーロッパ、アメリカへの輸出まで広がっている。

伝統を守り、伝えていくために自分のスタイルを変える、そんな増田さんのたくましい姿勢、山形鋳物への愛情を感じる取材であった。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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