エイサーでつながる 地域・世代・シマへの思い~兵庫県高松地区
AM神戸 報道制作部 西口 正史
兵庫県における“琉球狐”出身者の町といえば、尼崎か長田が有名だが、宝塚市・高松町もその1つ。わずか10分で1周できてしまう狭い範囲に、金城、渡嘉敷、糸数といった沖縄ゆかりの名前の表札を掲げた家が林立している。
その様子は、まさに高松の人々が“肩を寄せ合って生きてきた”ことを表しているように私には思えた。そんな高松町も近年、地域のつながりが薄まってきているという。
今回の取材では、エイサーという沖縄の風習(先祖供養のための踊り)を通して、地域のつながりを再構築しようとしているエイサーの団体・レキオにスポットをあててみた。
浮かび上がってきたのは、懐かしい故郷(シマ)での記憶をエイサーに重ねる沖縄1世と、エイサーを通じて自らの中の沖縄を発見しようとしている2世、3世の姿であった。
なお、本編において取り上げることはできなかったが、数年後には区画整理により、高松地区が“なくなる”という。高松の歴史、そして今後についてこれからも追いかけていきたい。