島を感じて島を描く
南日本放送 報道制作本部 ラジオ制作部 宮川 由紀江
児童文学作家の斉藤きみ子さんは、鹿児島県の甑島、里村に住んでいる。結婚後、きみ子さんは静岡で保育園とコーヒー専門店を経営し、家族すれ違いの忙しい毎日を送っていた。
しかし、家族についてもっと本覚的なものを考えようと22年前、この里村に引っ越してきた。里村はきみ子さんのご両親の出身地で、人口1500人ほどの小さな村。伝統的な行事も残っている。その一つに村ずもうがある。
子供たちによるこの村ずもうは、村の大人たちが子供を見守り、また育てる場にもなっていることに、きみ子さんは気付く。また、甑島には海も山も近くにあり、自然豊かな島。
執筆活動の合間に自宅近くの自然の中を散策し、いろいろな植物や動物に出会うのがきみ子さんの楽しみである。そして、動植物の小さい世界に触れることや、自然の中で過ごすことが、童話を書くきみ子さんのアイディアの源になっている。
甑島で見たものや聞いたもの全てが、きみ子さんの創作活動を支えている。