« 誰もが自分らしく働ける「多様性カフェ」 | メイン | 紡ぎ、手すき、繋ぐ者たち »

2025年4月 9日 (水)

“おやこ寺子屋”で心の居場所づくりを

2025年2月10日~2025年2月16日
福井放送 報道制作局制作部 松田佳恵

【番組概要】
北陸の小京都といわれる福井県大野市。越前大野城を望む城下町の中心には石畳の寺町通りがあり、今も14の寺が並んでいます。今回の舞台はその中で467年の歴史がある善導寺です。
ここで開かれているのは「越前大野おやこ寺子屋」。
3年前からお寺で親子が様々な学びを深める企画を年4回実施していて、これまでに「日本語」や「性教育」などさまざまなテーマで開催してきました。企画しているのは、3児の父で善導寺副住職の大門哲爾さんをはじめとした地元の大人たちです。取材をしたのは「防災」をテーマにした寺子屋。境内で自分たちで火を起こして非常食を作り、2024年元日に発生した能登半島地震で実際に石川県輪島市にボランティアとして活動をした医師を講師に招き、水やトイレの重要性などの講義を通して学び
を深めました。寺を拠点に、子どもたちの未来を支える居場所づくりが進んでいます。

【制作意図】
私の住む福井県大野市は、山の上にそびえたつ城がまるで雲の上に浮かんでいるようにみえる”天空の城越前大野城”がある、歴史と風情のある町。冬は雪深く、真っ白な美しい光景が見られる自慢のふるさとです。ただ、過疎化が進み人口は年々減少。子どもたちの数も減ってきています。そんな中、ある寺で子どもたちに学びを提供する「寺子屋」を企画していることを知りました。おじゃましてみると、子どもたちは生き生きと活動し、大人は自分の子どもだけじゃなく、周りの子どもとコミュニケーションを取る姿が。そこには、様々な価値観に触れながら人と人とのつながりを構築していき、地域みんなで子どもを育てていく姿がありました。地域や人とのつながりが少なくなってきた今、こうした居場所づくりがこれからの地方をつくるヒントになるのではと思い、制作しました。

【制作後記】
私事ですが、春に第一子が生まれる予定です。ふるさとで子どもを育てていこうという決意をしたころ、この「越前大野おやこ寺子屋」に出会いました。最初はプライベートで参加し、地域の子どもたちと一緒に学びを深めました。その時に感じたあたたかさや子どもたちのキラキラと輝く目をみて、番組として制作し、たくさんのみなさんに知ってほしい、伝えたいと思いました。これからもずっとこの寺子屋が続いてほしいと願っています。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://bb.lekumo.jp/t/trackback/563083/34277946

“おやこ寺子屋”で心の居場所づくりをを参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

ブログ powered by TypePad