静岡の茶染め職人 ― ひと味ちがう、お茶の文化の楽しみ方
2024年4月29日~2024年5月5日放送
静岡放送 ラジオ局 オーディオコンテンツセンター 村上修哉
【番組概要】
「立春」から88日数えた5月2日の前後は「♪夏も近づく八十八夜~」と歌われているとおり、お茶農家さんやお茶好きな静岡県民にとって…大切で特別な“1年に1度訪れる新茶の季節”がやってきます。
そんな私たちが大好きで日頃から慣れ親しんでいる静岡の名産品「お茶」と静岡の伝統工芸「駿河和染」とを見事に結び付け、“ひと味違った”かたちでのお茶文化を世に伝えようとしている職人さんが静岡市内にいらっしゃるということで、静岡市駿河区丸子にある国内最大級の伝統工芸を体験することができる施設「駿府の工房匠宿」にある「竹と染」の工房長、静岡市出身の駿河和染職人鷲巣恭一郎(わしず・きょういちろう)さん(44歳)と弟子の前田結嬉さん(22歳)の工房にお邪魔し取材しました。
【制作意図】
お茶と聞くと皆さんはどんなものをイメージするでしょうか。飲んだり、たまに食べたり、パウダー状にして料理やお菓子に使ったりと…ほとんどの方がそう思い浮かべると思います。お茶の名産地、静岡市にはひと味違うアプローチでお茶を楽しむべく、ものづくりをされている職人さんがいるという事を知り、その方と取り組みをたくさんの方に知ってもらいたく取り上げ取材しました。伝統工芸の職人さんと聞くとご高齢の方が…というイメージを勝手に持ってしまう事が多いと思いますが、師匠の鷲巣さんは44歳、そして弟子の前田さんは22歳の女性です。お茶が身近で普段から飲んでいる地域だからこそ気付ける”お茶を無駄にしない想い”や”若い職人さんだからこそ創ることができる作品作り”への想い、また、お茶業界が様々な角度でより盛り上がってほしい!という職人さんの願いをこの番組を通じて感じ取って頂きたいなという思いで制作しました。
【制作後記】
私もナレーションを担当した影島亜美アナウンサーは静岡県出身でお茶は本当に身近な存在で、ここまで成長できたのもお茶のおかげかなと思っております。そんなあまりにも身近過ぎて「灯台下暗し」なお茶を八十八夜の直前にひと味違った切り口でどう取材するか、どう表現するか非常に悩みながらの企画、構成、取材、編集でした。お忙しい中工房での取材に応じて頂きましたが平日ということで工房内が静かで、もう少しお客さんでにぎわっていたり実際に作品作りをしている様子を音で伝えることができればより臨場感が増したのかなと反省しています。そんな中ではありますがこの番組を通じて「お茶染め」の事を皆さんに知って頂ければ嬉しいです。
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