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2023年12月 7日 (木)

刹那のひと振りに掛ける ~佐渡の竹刀職人を訪ねて~

2023年12月4日~2023年12月10日放送 
新潟放送 株式会社BSNウェーブ 吉田竜也

【番組概要】
「竹刀職人」は、かつて日本国内におよそ200人いましたが、インドネシアをはじめとする海外での大量生産の台頭により、現在ではわずか10数人といわれています。新潟県佐渡市でも、100年以上受け継がれてきた竹刀職人の灯が消えつつあります。この伝統を後世に残したいと、七年前に佐渡市役所を退職し、一念発起して竹刀職人の道を歩み始めたのが、今回の主人公「佐藤竹刀工房」の佐藤友典さん(47)です。わずか10数人と言われる竹刀職人の中で、「竹の切り出し作業」からを一貫して行い、1年の歳月を掛けて竹刀を作り出すのは、佐藤さんを含めて数人です。剣道人口そのものが年々減少する中で、「剣道」という普遍的な武道としての価値を信じ、剣士の一瞬の一振りに魂を掛ける「竹刀職人の想い」を届けます。

【制作意図】
『新潟県佐渡市の伝統を守ること』、そして『近い将来、もしかしたら消えてしまうかもしれない音』という2点をコンセプトに制作をしました。「佐藤竹刀工房」の佐藤友典さんと、その竹刀を愛用し、剣道において「未知の領域」とされる七段の中島郁子さんは、かつて私が担当するラジオ番組への出演でご縁があり、今回ご協力をいただきました。ナレーションを担当した大塩綾子(BSN新潟放送アナウンサー)も剣道三段の実力で、佐藤竹刀工房の竹刀を愛用している一人です。

【制作後記】
今回、1年を掛けてインタビューや取材を重ねる中で、佐藤竹刀工房の佐藤友典さんに情が沸いてしまい、最終的に「『人』にフォーカスをして番組を作るべきか、『音』にフォーカスして作るべきか」のバランスを自問自答しながら制作させていただきました。竹藪に入り竹を切り出す音から、工房で黙々と竹と向き合いながら20以上の工程を経る音に至るまで、竹刀職人の周りで厳かに奏でられる様々な音を、ぜひ耳を澄ましてお聴ききください。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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