母と子を繋ぐ子守唄 よーかい
2022年12月5日~2022年12月11日放送
南日本放送 音声メディア部 後藤 剛
【番組概要】
令和のこの時代、世の中から消え去ろうとしている子守唄だが、鹿児島県内各地に、その子守唄を歌い継ごうと活動されている方がいる。今回番組では、種子島で歌い継がれている「よーかい」を取材した。ちなみに「よーかい」は、子どもを「よーし、よーし」とあやす時に使う言葉。最初にお話を聞いたのは、間もなく75歳になる南種子町の日高たか子さん。日高さんはどのように子守唄を教わったのか。また、日高さんが「よーかい」を歌い続ける理由とは...。続いて訪れたのは、中種子町で三味線を子供たちに教えている織部佐恵子さん。種子島の子守唄や民謡を今現在も子供たちへ歌い継ごうと思ったきっかけや、教わっている10代の子供たちにも、子守唄への思いを聞いた。
【制作意図】
収束に向かいつつあるコロナ過だが、密集、密接、密閉の三密を避けなければならない暮らしが続いてきた。このような状況にあっても、母親と乳児は密接な触れあいなくして成り立たない。番組では、種子島で歌い継がれている子守唄を取材し、貴重な音源として収録すると共に、人と人が触れあうことの大切さに改めて思いを馳せていただく。
【制作後記】
子守唄「よーかい」の意味について調べると、出稼ぎで種子島特産の鎌を売りに、離れた屋久島へ出かけたまま長年帰らない父親を思いながら、赤ちゃんを寝かしつけている光景が描かれている、切ない唄だった。母と子だけではなく、妻と夫、そして家族全員を繋ぐ願いが込められていたのかもしれない子守唄「よーかい」。ちなみに島の高校生に話を聞くと、「よーかい」を昔聴いたことはあるが、「妖怪」と思っている生徒も少なくないようだ…
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