沖縄の伝統漁船「サバニ」の魅力を伝える造船大工
2021年10月11日~2021年10月17日放送
琉球放送 ラジオ局編成制作部 上原圭太
【番組概要】
沖縄県本島北部の大宜味村、塩屋湾に面した場所に、沖縄の伝統漁船「サバニ」と呼ばれる木造船を造り、販売だけでなく、クルーズツアーも夫婦で運営する「ヘントナサバニ」の邊土名さん。琉球王朝時代の丸木舟にルーツを持つサバニは、金属の釘や部品などを一切使わず、全て木や竹を使ってできています。もともとは漁船として、1950年ごろまで使われていたサバニ。エンジンや強化プラスチックの登場により、一時は全く受注が無く、沖縄の伝統が廃れるところでしたが、2000年からマリンスポーツやアクティビティ用として、最近では多くのサバニ愛好家が増えました。数年前までは旅行会社に勤め、これまで物作りをしたことが無かった邊土名さん。あることがきっかけでサバニに魅了され、やがて自身でサバニの店を立ち上げました。県内の職人は高齢という中、30代の若さでサバニ大工になった邊土名さん。どうやってサバニが出来上がるのか、そしてサバニの魅力は何かを語ります。
【制作意図】
沖縄に古くから伝わる木造船の「サバニ」は、沖縄県民でもその名を聞いたことはあっても、乗ったことが無いという方が多いかと思います。実際、エンジンや強化プラスチックの登場により、1950年ごろからほとんど使われなくなってきました。一度は途絶えかけたサバニの文化は、今やアクティビティ用として見直されています。しかし、若い職人は県内にはほとんどいません。
そんな時、沖縄県北部の大宜味村に30代の若さでサバニ大工になった方がいるという情報を聞きました。沖縄の文化「サバニ」を邊土名さんがどう伝えているのか、そしてサバニの魅力を知るため、取材をしました。
【制作後記】
切る・彫る・削る、全てを行っている邊土名さん。1艇のサバニを作るのに3か月かかるようです。サバニについて熱く語る邊土名さんは、本当にサバニが好きなんだと感じました。「ヘントナサバニ」の工房のすぐそばには海があり、そして裏には小さい山。自然に囲まれて、ゆったりした時間が流れます。サバニ造りを見学しているだけでも楽しいですが、実際に乗ってみると、少し強い日差しと優しい海の風、そして「ドボンドボン」とサバニを漕ぐ音。遠くからは鳥の声も聞こえ、本当に癒されます。
今は簡単に旅行に行くことが難しい時代になりましたが、いつか沖縄にいらっしゃる時は
沖縄の伝統的な木造船「サバニ」に乗って癒されてみませんか?
コメント