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2021年11月 8日 (月)

沖縄の伝統漁船「サバニ」の魅力を伝える造船大工

2021年10月11日~2021年10月17日放送 
琉球放送 ラジオ局編成制作部 上原圭太


【番組概要】
沖縄県本島北部の大宜味村、塩屋湾に面した場所に、沖縄の伝統漁船「サバニ」と呼ばれる木造船を造り、販売だけでなく、クルーズツアーも夫婦で運営する「ヘントナサバニ」の邊土名さん。琉球王朝時代の丸木舟にルーツを持つサバニは、金属の釘や部品などを一切使わず、全て木や竹を使ってできています。もともとは漁船として、1950年ごろまで使われていたサバニ。エンジンや強化プラスチックの登場により、一時は全く受注が無く、沖縄の伝統が廃れるところでしたが、2000年からマリンスポーツやアクティビティ用として、最近では多くのサバニ愛好家が増えました。数年前までは旅行会社に勤め、これまで物作りをしたことが無かった邊土名さん。あることがきっかけでサバニに魅了され、やがて自身でサバニの店を立ち上げました。県内の職人は高齢という中、30代の若さでサバニ大工になった邊土名さん。どうやってサバニが出来上がるのか、そしてサバニの魅力は何かを語ります。

【制作意図】
沖縄に古くから伝わる木造船の「サバニ」は、沖縄県民でもその名を聞いたことはあっても、乗ったことが無いという方が多いかと思います。実際、エンジンや強化プラスチックの登場により、1950年ごろからほとんど使われなくなってきました。一度は途絶えかけたサバニの文化は、今やアクティビティ用として見直されています。しかし、若い職人は県内にはほとんどいません。
そんな時、沖縄県北部の大宜味村に30代の若さでサバニ大工になった方がいるという情報を聞きました。沖縄の文化「サバニ」を邊土名さんがどう伝えているのか、そしてサバニの魅力を知るため、取材をしました。

【制作後記】
切る・彫る・削る、全てを行っている邊土名さん。1艇のサバニを作るのに3か月かかるようです。サバニについて熱く語る邊土名さんは、本当にサバニが好きなんだと感じました。「ヘントナサバニ」の工房のすぐそばには海があり、そして裏には小さい山。自然に囲まれて、ゆったりした時間が流れます。サバニ造りを見学しているだけでも楽しいですが、実際に乗ってみると、少し強い日差しと優しい海の風、そして「ドボンドボン」とサバニを漕ぐ音。遠くからは鳥の声も聞こえ、本当に癒されます。
今は簡単に旅行に行くことが難しい時代になりましたが、いつか沖縄にいらっしゃる時は
沖縄の伝統的な木造船「サバニ」に乗って癒されてみませんか?

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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