未来につなぐ鉦の音 ~花輪ばやし 想いの伝承~
2021年8月23日~2021年8月29日放送
秋田放送 編成局ラジオ放送部 井谷 智太郎
【番組概要】
秋田県北東部、鹿角市花輪地区に800年余り続く花輪祭の屋台行事「花輪ばやし」。日本三大ばやしの1つとされ、屋台は豪華絢爛、引退制を設けているのが特徴で男性の数え年42歳がそれにあたります。番組では、花輪ばやしの長い歴史の中で、旭町という町内で正式に引退した女性を取材。花輪ばやしのお囃子は太鼓、三味線、篠笛、摺り鉦で構成され、彼女はすべての楽器を使いこなせるとは言うものの、オーケストラの指揮者にあたる役目の摺り鉦を任せられるのは珍しいといいます。技術の継承にはこれまで取り組んでいましたが、少子化による担い手不足と新型コロナウィルスによる祭り中止の2重苦。苦肉の策で、祭り本番の雰囲気を少しでも再現したい思いで開催された月1回のイベント「花輪ばやし 実演披露」。師匠からの直接指導により培う演奏の感覚は、祭りの本番を重ねなければ身に付きません。祭りの熱は地域の人々の心をひとつにしてきました。卒業してから見えた祭りの景色、祭りが開催されない街の景色を見てきた彼女が、いろいろな新しいカタチを模索しながら伝承しようとする花輪ばやしへの想いに迫りました。
【制作意図】
花輪ばやしの主役は屋台とお囃子です。お囃子の太鼓は幼少期から習い、その後師匠から三味線や笛を習って技術を磨いていきます。取材を重ねるごとに、お囃子の1つ摺り鉦の重要性に気づかされました。見物客の盛り上がりを観察し、お囃子全体を鉦のリズムでコントロールする役目があるため、演奏技術だけではなく町内の人からの信頼も必要とされます。その町内で初めて鉦を任された女性が、少子化とコロナ禍による祭り中止の現実に向き合い葛藤する花輪ばやしへの想いを紹介することで、花輪地域の良さ、何かを残すためには何かを犠牲にせざるを得ないのか、先人たちが大事に継承してきた祭りの未来について考えるキッカケになればという思いで制作しました。
【制作後記】
花輪ばやしの主役は屋台とお囃子です。お囃子の太鼓は幼少期から習い、その後師匠から三味線や笛を習って技術を磨いていきます。取材を重ねるごとに、お囃子の1つ摺り鉦の重要性に気づかされました。見物客の盛り上がりを観察し、お囃子全体を鉦のリズムでコントロールする役目があるため、演奏技術だけではなく町内の人からの信頼も必要とされます。その町内で初めて鉦を任された女性が、少子化とコロナ禍による祭り中止の現実に向き合い葛藤する花輪ばやしへの想いを紹介することで、花輪地域の良さ、何かを残すためには何かを犠牲にせざるを得ないのか、先人たちが大事に継承してきた祭りの未来について考えるキッカケになればという思いで制作しました。
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