まち歩きの達人が行く!~東川隆太郎と巡る出水麓~
2021年7月5日~2021年7月11日放送
南日本放送 ネットワーク局ラジオ部 立和名梨絵
【番組概要】
鹿児島の知られざる史跡や、地元の人でも知らないようなディープなスポットなどを津々浦々にまち歩きをして、まるでその時代に生きていたかのようにぺらぺらと語るかごしま探検の会の東川隆太郎さん。地元の人たちからは、“まち歩きの達人”と呼ばれています。これまで、ガイドや講演を通じて地域の魅力を伝える活動を20年にわたって続けてきた東川さん。コロナ禍で旅行ができないご時世において、少しでも鹿児島の魅力を知っていらだこうと、番組では、東川さんならではのゆる~いガイドで、史跡や名所の魅力をのんびり語っていただいています。今回は、鹿児島県北西部、熊本県との県境に位置する出水市のほぼ中央にある出水麓(いずみふもと)を巡ります。
出水麓は、武家屋敷群と丸石を積んだ石垣、高い垣根に挟まれた通りで構成される薩摩藩の防衛拠点としていた地区です。出水麓武家屋敷群は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、令和元年5月には、日本遺産の構成文化財の一つにも認定されました。さらには、全国でも珍しい黒毛和牛が引く「いずみ観光牛車(ぎっしゃ)」があり、放送は超凝縮バージョンの牛車観光となっていますが、実際は、時速2.6キロで出水麓を一周25分かけてまわることができます。リスナーの皆さんも牛車に乗った気分で、のんびりと出水麓を巡る様子を東川さんの軽妙なトークとともにお楽しみください。
【制作意図】
毎年冬になると1万羽を超えるツルが渡来することで知られる鹿児島県出水市。“ツルの町出水”というイメージが強いですが、実は、薩摩藩最大の武家屋敷群が残る町でもあります。そんな出水麓武家屋敷群に、人でもない、馬でもない、牛(黒毛和牛)が引く車「出水観光牛車」があるということを知り、取材を始めました。コロナ禍で旅行が制限される中、少しでも出水を知ってもらえたら・・・、出水麓に来たような気分を味わっていただけたら・・・、そんな地元の方々の思いを、鹿児島の魅力を20年にわたって伝え続けている“まち歩きの達人”東川隆太郎さんのディープな語りにのせてお届けできたらと制作しました。
【制作後記】
コロナ禍で、牛車の運行もストップ。武家屋敷群の観光も制限される状況が続き、取材できたのは、6月に入ってからでした。梅雨の時期とも重なり、天気予報ともにらめっこでしたが、なんとか牛車に乗ることができました。久しぶりの運行ということで、牛のちはるちゃんも少々興奮気味。穏やかな性格で、あまり鳴くことのないちはるちゃんですが、この日は息の上がる様子を少しだけ見ることができました。コロナウイルスの影響で、運行も1回限り。音で表現することが難しい出水麓の史跡やお客さんがほとんどいない牛車観光の様子をどのようにして描くか大変苦労しましたが、東川隆太郎さんの語りで、一味違った録音風物誌に仕上がりました。コロナウイルスが収束したら、観光牛車に是非乗車していただきたいです。
コメント