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2021年5月31日 (月)

茨城から全国へ~全寮制・畳高等職業訓練校が育む若き職人たち~

2021年5月17日~2021年5月23日放送 
茨城放送 編成事業部 菊地 真衣

【番組概要】
海と山に恵まれた、茨城県の北に位置する高萩市。海を見下ろせる小高い山の中に『畳の学校』があります。日本で唯一の全寮制の畳高等職業訓練校には、北は北海道、南は九州と全国から訓練生があつまります。今年で50周年となるこの学校からはこれまでおよそ400人が卒業。機械化が進む中でも訓練生はあえて手作業での繊細な技術を学びます。手縫いや裁断など畳専用の道具を使い慎重に行います。実際にお客さんから預かった畳を自らの手で整備するため、失敗は許されません。畳と向き合うその表情は真剣そのもの。20代の若き訓練生たちの目の奥にはすでに畳職人としての熱い魂が宿っていました。

【制作意図】
茨城県でもこの畳高等職業訓練校があることはあまり知られていませんが、全国の畳屋さんでは、この学校を卒業した人が多く活躍しているそうです。二代、三代と継いできた畳店などでは、親子でこの学校の同窓生ということも少なくありません。自然が豊かなこの高萩市という土地で寮生活を送りながら畳の技術を学ぶ訓練生たち。どうして全国にいくつかある畳の学校から『茨城』を選ぶのか、その理由や魅力に迫りたいと思いました。

【制作後記】
在校生は2年生が2人、今年入った1年生が2人の計4人で、全員茨城以外の地域から来ていること、親もかつてここで学んでいたことなど、それらが決して珍しいことではないということに驚きました。4人全員が実家の畳屋を継ぐためにこの訓練校を選び、技術習得に取り組んでいます。畳を整備し終えたあと、昼食の時間には全員で協力して準備・片づけをしたり、その後はキャッチボールをするなど、共同生活で培われたチームワークの良さや仲の良さもうかがえました。卒業してからもここ茨城で生まれた絆を広げながら伝統技術を継承していくとおもうと、これから先も守らなければいけない貴重な学び舎だと感じました。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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