レトロな列車でアツくなる!~津軽鉄道をたずねて~
2019年4月29日~2019年5月5日放送
青森放送 ラジオ制作部 齊藤暢
【番組概要】
青森県の津軽平野を走るローカル線、津軽鉄道。小規模な鉄道ですが、四季折々のイベント列車を催しています。その中でも特に人気なのが、冬限定のストーブ列車。その歴史は古く、およそ90年前から運行しています。長く続けてこられたのは、ストーブ列車を支える人たちの存在があってこそ。乗客に観光地やストーブ列車の事を教える観光アテンダント、毎日限られた時間でメンテナンスをする整備士。決して大きいとは言えない所帯ですが、1人1人がストーブ列車の事を愛しています。今や1つの観光地となっている、ローカル列車を取り巻く人たちの想いを聞きました。
【制作意図】
初めは地元民を運ぶ列車でしたが、いつしか県外の人たちから注目され、近年では海外からの乗客も増えています。それとは対照的に、青森県に住んでいてストーブ列車に乗った事がない人が増えているように思います。存在が近すぎて、あえて意識する機会がないのかもしれません。恥ずかしながら、私もその1人でした。まだ知らない県外の人たちはもちろん、実はまだ乗った事がないという青森県民にも、魅力が伝わり興味を持っていただければ嬉しい限りです。
【制作後記】
今回の取材にあたって、青森に住んでいながら初めて乗ったのですが、なぜもっと早く気付かなかったのかと自分を責めました。ゆったり流れる景色を見ながら車体の揺れに身を任せ、石炭が燃える熱を味わう幸せ。木製の内装は視覚的にもあたたかく、その中に佇むダルマストーブからは侘び寂びの空気が感じられます。働き方改革が声高に訴えられている昨今、この空間で全てを忘れて過ごす事は最高の贅沢なのではないでしょうか。今回は仕事での乗車でしたが、次は1人の客として存分に楽しみたいと思います。
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