豊作を占うたろし滝
2016年4月4日~2016年4月10日放送
IBC岩手放送 編成局ラジオ放送部 照井達也
【番組概要】
岩手県の中央部に位置する花巻市石鳥谷町。毎年2月、町の中心部から山奥に10kmほど入った所で、その年の作柄を占う「たろし滝の測定会」が行われています。たろし滝は、地元に川に流れ込む沢水が氷る「つらら」のことで、昔からそのつららの太さが太ければ太いほどその年は豊作になると言われてきました。昭和50年から測定会が開始され今年で42回。一昨年、昨年とつららが崩壊し、計測不能。そして、今年はあいにくの暖冬ということで、今年の測定会も危ぶまれる中、果たして結果はどうだったのか。測定会の様子をお伝えします。
【制作意図】
天気予報もない時代から、その年の農作物が豊作になって欲しいと願い、たろし滝に生活のすべてを託してきた先代の思い。その行事を受け継ぐ地元の人たち。自然と共に歩む伝統行事を、後世に音として残しておきたい。
【制作後記】
たろし滝保存会の会長の板垣さんは、17回の測定会から、その年の話題にかけた独自の川柳を発表し、測定会の楽しみの一つになっている。また、地元のお母様たちによる、ひっつみや甘酒の振る舞いもあり、厳冬期の山あいに賑やかな声がこだまする光景は、寒さを忘れるひと時です。
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