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2015年11月16日 (月)

Iターン”~ 私たちが田舎に移る理由(わけ)

2015年11月9日~2015年11月15日放送
山口放送 ラジオ制作部 大谷陽子

【番組概要】
瀬戸内の温暖な気候に恵まれた山口県周防大島町。人口は、ここ40年で半分に減りました。2人に1人が高齢者の島です。ところが、近年、島へ移り住む若い人が増えています。三浦宏之さん(41)は3年前、ラジオ番組の制作会社を辞めて、妻とこども2人の家族4人で東京から移住しました。地域おこし協力隊の活動をしながら、お米や麦、大豆などを栽培します。東京でイベントの仕事をしていた山形岳史さん(35)は、6年前に移り住み、ことし念願の果樹園をオープンさせました。安定した収入を捨てても田舎に移りたかった理由とは?田舎暮らしの思いを聞きます。

【制作意図】
過疎化、高齢化が進み、空き家や耕作放棄地が増えていく地方。山口県にいると、常にそんな光景を目にし、話題を耳にします。どのように地域を、ふるさとを守っていけば良いのでしょうか。周防大島町では数年前、島から外へ出る人よりも、島へ移る人の方が多いという社会増の減少が起きました。それも若い働き盛り世代が多いことが目立ちます。都会での生活を捨て田舎暮らしの決断をした人たち。日々の生活やこどもの成長、人とのつながり、社会の構造…自分の人生を見つめ、どのように生きていくべきか悩んだ挙句の選択でした。田舎暮らしには、人が自然と共に生きていく上で大切にしてきた様々なものがあります。そんな価値観を少しでもお伝えできればと思い制作しました。

 【制作後記】
島に移住し、これまでの仕事の経験や知識、IT技術などを生かして、個性豊かな発想と行動力とで、新たな産業、新しい農業に取り組んでいる人たちが、周防大島にはいます。この度取材させていただいた三浦さんと山形さんが、縁もゆかりもない土地ですぐに行動できたのは、受け入れてくれる地域の人の存在があったからです。耕作放棄地の所有者と掛け合い、2人に住まいや農地を工面したのは、吉兼洋一さん(74)。若い人たちの挑戦を心から応援しています。6年前に移住した山形さんは、島に移住してから結婚、長男が生まれました。こどもたちの声が少しずつ地域を元気にしています。農業で生計を立てるには厳しい現状がありますが、これからの周防大島、これからの日本を支える力として応援していきたいと思います。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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