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2015年11月16日 (月)

風土が紡ぐタネの物語~井川在来蕎麦~

2015年11月2日~2015年11月8日放送
静岡放送 ラジオ局編成制作部 寺田愛

【番組概要】
静岡市葵区の井川地区。大井川上流の山深い地域では、4年前から昔ながらの焼畑農法で、在来作物である「井川在来蕎麦」を栽培しています。途絶えてしまう寸前だった井川在来蕎麦のタネを大事に伝えていこうと活動している、そば店店主の田形治さんに出会い、このことを知りました。その出会いをきっかけに、風土に育まれ、守られ、そして続いていくタネの物語をテーマに焼畑の音や、そば打ち教室の様子を取材し、番組にまとめました。

【制作意図】
静岡県には、多くの在来作物があります。それは、静岡県の地形や、多様な気候によるものだと、在来作物の調査・研究をしている静岡大学教授の稲垣栄洋さんが教えてくれました。改良された作物と違い、複雑で深い味わいを持つ在来作物。ただ、改良されていない分、育てるのに手間がかかり、環境の変化や、生産者の減少でタネが途絶えてしまうことが多いと聞きます。そんな在来作物を守ろうとする人たちのつながりや、その想いを伝えたいと思い、番組を制作しました。

【制作後記】
井川の人と風土に魅せられ、井川在来蕎麦を次の世代に伝えたいと活動している田形さん。井川在来蕎麦の話をする時のキラキラした表情がとても印象的でした。便利さや効率だけでは、得られないものがある、と田形さんの表情を見ていて思いました。この番組を聴いて、土地に根付いた在来作物のような「効率化できない豊かさ」の大切さに気づいてもらえたら嬉しいです。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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